WEB広告は、ターゲット層に効率よくリーチできる手段として、多くの企業に利用され始めています。ただGoogleやYahoo!などのWEB上に広告を掲載するのではなく、いかに応募・採用という成果を出し、投資に対してどれだけのリターンが得られたか確認することが、広告戦略の成功につながります。
本記事では、採用におけるWEB広告の費用対効果を測る指標、費用対効果を高めるための方法、効果測定の重要性について詳しく解説します。そして最後には弊社で成功した事例についてもご紹介します。この記事を読むことで、自社の採用WEB広告を最大限に活用できると思います。
WEB広告における費用対効果の基本理解
WEB広告の費用対効果を測定する際、まず知っておくべき基本的な要素がいくつかあります。 以下に記載している文言は広告運用の効率を評価するための重要な尺度です。
1. 費用対効果の意味と重要性
費用対効果(ROI:Return on Investment)は、広告費用がどれだけ効率よく使われ、収益を生んでいるかを判断する基準です。広告キャンペーンに投資した金額と、それに対して得られた成果(や利益コンバージョン数)を比較し、収益性を考えることで、効果的な広告戦略を立てることができます。費用対効果を理解することで、不要なコストの削減や投資対効果の最大化が可能となり、広告予算をより戦略的に活用できるようになります。
※採用における収益や利益コンバージョンは応募数などの指標になります。
2. 費用対効果の計算方法
費用対効果の一般的な計算方法は、以下の通りです:
ROI=(利益−広告費用)/広告費用×100
この計算式により、広告にかかった費用がどれだけ効率的に収益を生んだかがパーセンテージで表されます。例えば、広告に20万円を投資し、40万円の利益が得られた場合、ROIは100%となり、投資額に対して2倍のリターンがあったことを示します。
費用対効果を最大化するための方法
WEB広告の費用対効果を高めるためには、戦略的なアプローチが必要です。以下の3つの方法を実践することで、広告の効果を最大化することができます。
1. ターゲティングの精度を上げる
ターゲティングを正しく行うことで、無駄な広告費を削減し、目的に沿ったアプローチができます。ターゲティングは、年齢、性別、地域、関心、行動履歴などの要素をベースに細かく設定でき、目標層の明確化によって高いクリック率とコンバージョン率が期待できます。
※例)東京都の24~45歳女性にアプローチが可能
具体的な方法
- ペルソナの明示化: どのような属性のユーザーに広告を見せたいかを詳細に設定します。例えば、新卒採用を行う場合は、年齢層や地域、関心分野などを詳細に設定し、広告のクリック率を高めます。
- リターゲティング:一度サイトを訪れたもののコンバージョンに至らなかったユーザーに対して再アプローチを行う手法です。サイト訪問者を追跡し、興味を持っている商品やサービスに関連した広告を表示することで、コンバージョン率の向上が期待できます。
2. 広告クリエイティブの最適化
広告クリエイティブの質は、ユーザーの興味を引く重要な要素です。クリエイティブを最適化することで、クリック率(CTR)やコンバージョン率の向上が期待できます。採用ターゲットに刺さるものであるか、求職者の興味を惹く内容かなど、常に求職者からの反応(クリック率など)を分析し、クリエイティブを見直して改善を行うことが重要です。
具体的な方法
- A/Bテストの実施: 広告の見出しや画像、CTA(Call to Action)ボタンのデザインなどを変えてA/Bテストを行い、最も効果的なバリエーションを見つけ出します。
より効果的なクリエイティブを精査していくことで、広告の費用対効果を高めていくことができます。 - 動画広告の活用:動画はテキストや画像よりもユーザーに強い印象を与えやすく、情報量も多いため、動画広告を活用することで訴求力が高められ、魅力をより効果的に伝えられます。
3. キーワードの検討と運用の最適化
検索広告(リスティング広告)の場合、Googleからの審査評価が広告効果に直接影響します。最適なキーワードを選び、運用を継続的に最適化することで、広告費用を効果的に使用し、コンバージョンを高めることができます。
具体的な方法
- 主流分析: 競合他社がどのようなキーワードで広告を出しているか推論し、それらと差別化できるニッチなキーワードを選定します。そうすることによって差別化を行いつつ効果を高めることが可能です。
また、設定したキーワードがユーザーからどのくらい検索されているかも重要な項目の1つになります。より多くの検索がされているほど、広告を表示する機会は多くなります。 - 除外キーワードの設定: 不要なクリックを抑制するために、広告表示を制止したいキーワード(除外キーワード)を設定することで、よりターゲットに絞り込んだ広告運用が可能です。例えば、「カフェスタッフ 求人」というキーワードに紐づくWEB広告に対して、「ドライバー 求人」などの関係ない流入キーワードは随時除外設定を行い、日々運用していきます。これにより、無駄なコストを削減し、効率的にコストを活用できます。
費用対効果を測定するための重要な指標
費用対効果を最大化するためには、広告の効果を定量的に評価することが必要です。以下の主要な指標を活用し、広告のパフォーマンスを測定しましょう。
1. コンバージョン率(CVR)
コンバージョン率は、広告を見たユーザーのうち、実際に応募や募集要項クリックを行ったユーザーの割合を示します。CVRが高いほど、広告のターゲティングやクリエイティブが適切であったと判断できます。
CVR=変換数(応募などのアクション)/広告クリック数×100
例)クリック数が500回で、うち25件がコンバージョンにつながった場合、CVRは5%です。CVRの向上は、クリック数に対してより多くのユーザーがアクションをとることを意味し、広告費用の効率的な活用を示しています。
2. クリック率(CTR)
クリック率は、広告が表示された回数に対して実際にクリックされた割合を示します。CTRが高いほど、広告がユーザーにとって魅力的なものであることを示し、広告のリーチが効果的であると判断できます。
CTR=クリック数/インプレッション数×100
例)広告が1万回表示され、500回クリックされた場合、CTRは5%です。CTRが高いほど、採用ターゲットに対して適切なメッセージが届けられることを意味しています。
3. 広告費対効果(ROAS)
ROASは、広告費1円あたりに得られる成果を示す指標です。ROASを計算することで、投資した広告費に対する成果を把握し、広告の費用対効果を高めることに繋がります。
ROAS=広告の成果(応募など)/広告費用
例)広告に10万円を投資し、売上が30万円の場合、ROASは3.0(300%)となり、広告費用に対して3倍の売上があったことを示します。ROASは、広告の収益性を測定するために重要な指標であり、費用対効果を最大化するために欠かせません。
4.顧客獲得上限(CPA)
CPAは、1件のコンバージョン(応募獲得)を得るためにかかる費用を示します。 低いCPAは、少ない広告費で多くの顧客を獲得できることを意味し、広告の効率性を判断する重要な指標となります。
CPA=広告費用/コンバージョン数(応募など)
例)広告費用が50万円で100件のコンバージョン(応募)が得られた場合、CPAは5千円です。CPAの削減は、広告運用の効率向上に直結するため、継続的な見直しが求められます。
費用対効果を最大化するための継続的な改善アプローチ
対費用効果の向上には、継続的なデータ分析と改善が肝心です。広告のパフォーマンスは市場の変化やトレンドの動向によって常に変動するため、定期的な見直しと改善アプローチが必須となります。
1. データに基づく改善策の実施
広告の各指標をモニタリングし、問題が発生した場合にはすぐに対応できる体制を整えましょう。 具体的には、広告が目標とする成果を上げていない場合は、キーワードの見直し、クリエイティブな広告の改善、ターゲットの再分析が必要となります。
2. 広告のパフォーマンステストを定期的に実施
広告やクリエイティブターゲティングにおいて、A/Bテストや多変量テストを定期的に実施し、最も効果的な組み合わせを見つけます。テスト結果を分析し、より成果が期待できる広告をより活用していくことで、広告運用の精度を大きく向上させることができます。
3. 広告の予算配分の見直し
各キャンペーンや広告グループごとのパフォーマンスを確認し、成果が高い広告へ予算を集中させることで、コスト効率を最大化します。また、季節変動やトレンドに応じて柔軟に予算を調整し、適切なタイミングで広告を出していくこともより効率的な運用には必要な項目となります。
まとめ
WEB広告の費用対効果を最大化するには、ターゲティングの精度を上げる、クリエイティブを最適化する、キーワード選定を適切に行うなどの考え方が重要です。また、コンバージョン率やクリック率、ROAS、CPAといった指標を定期的にモニタリングし、データに基づく改善を継続的に行うことで、投資した広告費を最大限に活用できます。それでこそ、WEB広告の真価を発揮し、採用の成功へと繋げることができます。
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