新入社員が入社後、最初に直面するのが「ビジネスマナー」という壁です。社会人としての第一歩を踏み出すためには、礼儀や所作だけでなく、相手への配慮や信頼構築につながる実践的なスキルが欠かせません。
一方で、マナー教育は形だけの研修に終始してしまうと、現場での定着につながらず、「意味がない」「覚えただけで終わる」といった印象を与えてしまうこともあります。

本記事では、新入社員研修におけるビジネスマナーの位置づけと、その企業への影響、基本項目からリモート対応、効果的な研修設計、評価・改善のポイントまで、体系的に整理しています。人事担当者だけでなく、現場で新人を育てる管理職や教育担当の皆様にも役立つ、実務につながるマナー教育の進め方をご紹介します。

新入社員研修におけるビジネスマナー研修の重要性

新入社員に対する研修の中でも、最も基礎的でありながら今後の社会人生活を大きく左右するのが「ビジネスマナー」です。ビジネスマナーは、単なる礼儀や作法ではなく、組織の一員として社内外の人々と信頼関係を築き、円滑な業務を行うための必須スキルです。

この章では、ビジネスマナーが企業全体にどのような影響を与えるのか、そして新入社員がなぜその習得に真剣に取り組むべきなのかについて、具体的な視点から整理していきます。

ビジネスマナーが企業に与える影響

ビジネスマナーは、単に礼儀作法を教えるものではありません。それは企業の信頼性を高め、組織全体の業績や雰囲気に直接影響を与える経営課題の一つとも言えます。たとえば、来客対応や電話応対ひとつをとっても、対応する社員の振る舞いは、そのまま会社全体の印象に直結します。取引先や顧客は、担当者の姿勢や言葉遣いから、企業全体の教育や管理体制、責任意識を読み取るものです。整ったビジネスマナーは、会社そのものの「信頼されるブランド価値」を築く土台とも言えるでしょう。

また、営業部門においてもマナーは営業成績に直結する場面が多くあります。ある業界では、マナーの徹底によって顧客満足度が高まり、商談のリピート率が改善されたというケーススタディもあります。個人の印象が、企業との長期的な取引に影響を与えるため、管理職がマナーの定着を重視する企業は少なくありません。

さらに、マナーが社内に定着することで、組織内のコミュニケーションが円滑になり、職場全体の雰囲気が改善される効果もあります。社員一人ひとりが互いを尊重し合う文化は、離職率の低下や定着率の向上にもつながります。

このように、ビジネスマナーの徹底は、顧客対応だけでなく、組織文化の醸成、さらには経営全体にも関わる重要な要素として捉える必要があります。

ビジネスマナーが企業に与える影響

社会人としての第一歩は「信頼を得る力」から

新入社員にとって、ビジネスマナーは社会人としての土台を築くための必須スキルです。学生生活から職場環境へと移行するにあたり、行動や意識を切り替える第一歩がこのマナー教育です。職場においては、社外の関係者だけでなく、社内でも上司や先輩、同僚との円滑な関係構築が求められます。マナーのある振る舞いが自然と信頼につながり、安心して仕事を任せてもらえる環境をつくります。

「できていない」が信頼低下に直結する

逆に、基本的なマナーが欠けていると、意図せず失礼な印象を与えてしまい、人間関係に影響を及ぼすこともあります。たとえば、名刺交換での所作や言葉遣い、報連相のタイミングなど、新入社員が何気なく取る行動が、相手にどのような印象を与えるかを理解しておくことは非常に重要です。「当たり前のことを当たり前にできる」ことが、ビジネスの場では強みとなるのです。「当たり前のことを覚える」「敬語や謙譲語を使いこなす」といった行動が、相手への気持ちの伝わり方を大きく変えます。

企業によっては制度としてビジネスマナー研修を実施し、自社の基準や価値観を共有する取り組みを進めています。これは、個人の成長を支えると同時に、組織全体の統一感を保つための戦略的な手段でもあります。

こうした理由から、新社会人としてのスタートを切る新入社員には、早い段階でビジネスマナーを体系的に学ぶ機会を提供することが、現場の円滑な立ち上がりにとっても不可欠と言えるでしょう。

新入社員研修で教えるべきビジネスマナーの基本

新入社員研修では、業務スキルと並んで「ビジネスマナーの基本」を丁寧に教えることが重要です。社会人としての信頼を築くうえで欠かせないこれらのマナーは、挨拶から始まり、時間管理、身だしなみ、名刺交換、メールの書き方に至るまで、すべてのビジネスシーンに直結しています。

一つひとつの行動や言葉遣いが相手に与える印象を大きく左右するため、形式的に学ぶのではなく、その「意味」と「背景」まで理解させることが求められます。この章では、新入社員に必ず押さえてほしい5つの基本マナーについて詳しく解説します。

挨拶とコミュニケーションの重要性

ビジネスにおける挨拶は、単なる儀礼ではなく、第一印象を決定づける大切な行動です。明るくはっきりとした声で、自分から挨拶する姿勢は、信頼される社会人への第一歩となります。また、丁寧な言葉遣いや敬語の使い分けは、相手との適切な距離感を保つためにも必要不可欠です。訪問先や電話対応、社内外のやり取りにおいて、「伝える力」だけでなく「伝わる意識」を持った会話ができるかどうかが信頼構築の鍵を握ります。

さらに、ビジネスでは定期的な連絡や報告が信頼の土台をつくると言われています。仕事の進捗を共有し、必要な情報を適切なタイミングで伝えることは、円滑な業務推進だけでなく、社外との関係性にも良い影響を与えます。こうした日々のコミュニケーションを通じて、社内外のつながりがより強固なものとなっていくのです。

時間厳守とその影響

ビジネスの現場において、「時間を守る」ことは信頼関係を築く最も基本的な姿勢のひとつです。会議への遅刻、納期の遅れ、返信の遅延などは、単なるマナー違反にとどまらず、相手の業務や計画に直接影響を与えるリスクを含んでいます。

特に新入社員は、「仕事は段取りがすべて」と言われるように、事前に計画を立てて余裕をもって行動する習慣を早期に身につける必要があります。準備不足や時間感覚の甘さは、本人の評価だけでなく、チームや会社全体の信頼にも関わってきます。

ビジネスの世界では、時間に対する意識はそのまま責任感と認識されます。「時間を守る人」という信頼が、あらゆる業務での信用につながるということを、研修の中でしっかりと伝えることが重要です。

身だしなみと第一印象

第一印象は、わずか数秒で決まると言われています。その印象に大きく影響を与えるのが「身だしなみ」です。清潔感のある服装や整った髪型、落ち着いた姿勢や態度は、「この人と仕事がしたい」と思ってもらえるかどうかの分かれ目になります。新入社員にとって、まだ仕事での成果が評価される前段階においては、外見や態度が判断材料の中心になりやすいのが現実です。そのため、常に相手目線で自分の印象を意識する姿勢が求められます。

研修では、服装規定だけでなく、ビジネスパーソンとして求められる「人としての見え方」にも触れ、実際の事例やロールプレイを交えながら理解を深めると効果的です。

名刺交換のマナー

名刺交換は、ビジネスの出会いにおける第一アクションです。形式を知るだけでなく、そこに込められた「相手への敬意」を理解してもらうことが重要です。正しい交換の流れや立ち位置、名刺の持ち方、渡し方、受け取り方など、一つひとつの所作がその人のビジネス感覚を映し出すものになります。また、名刺をもらった後は、すぐにしまわず、机の上に丁寧に置くといった扱い方も、相手に対する配慮の現れとなります。メモを添える、名刺に関する話題を残すなどの工夫も、相手に良い印象を残すコツです。

正しい交換の仕方やお辞儀の角度なども含めて、現場での演習を繰り返すことがおすすめです。実際の現場では、交換のタイミングを逃したり、目を合わせないまま名刺を渡してしまったりするケースも見受けられます。形だけでなく、「相手にどう映るか」を意識した指導が求められます。

ビジネスメールの基本

ビジネスメールは、社内外を問わず活用される代表的なビジネスツールです。研修では、形式的な構成(件名・宛名・本文・結び・署名など)とともに、敬語や言葉遣い、トーンの整え方についても丁寧に扱う必要があります。特に、件名のわかりやすさ、結論から伝える書き方、誤解を生まない表現など、相手にとって読みやすく、正しく意図が伝わる内容であることが求められます。読み手の立場を意識した話し方や構成の工夫も重要です。誤解を生まない表現を選ぶためには、「どう伝えるか」だけでなく、「どう受け取られるか」というイメージ」を持っておくことが役立ちます。

また、返信のスピードや適切なタイミングも評価の対象となるため、日頃から意識づけが大切です。
実際の文面例やよくあるミスを紹介しながら学ぶことで、新入社員も「自分に関係あること」として受け止めやすくなります。

ビジネスマナー研修の効果を高める方法

研修は実施することが目的ではなく、現場での実践につながる学びを得ることがゴールです。とくにビジネスマナー研修においては、ただ知識を伝えるだけでなく、「どのように身につけさせ、現場で活かせるようにするか」が大きなポイントとなります。

この章では、研修の効果を最大限に引き出すための3つの重要な視点、「目的設定」「実践演習」「フィードバック」について整理していきます。

目的を明確にする

研修を計画する際にまず必要なのは、目的を明確に設定することです。何のために研修を行うのか、参加者にどんな状態になってほしいのかを具体的に言語化し、それをしっかりと共有することで、学びの質が大きく変わります。目的が曖昧なままでは、参加者は「なぜこの内容を学ぶのか」を理解できず、形式的に受け身で参加してしまいがちです。逆に、「自分に求められている役割に必要なマナーを学ぶ」という意識が芽生えると、研修への姿勢にも前向きな変化が見られます。

また、対象者の職種やレベルに応じて内容を適切に設計し直すことも重要です。新入社員向けの内容と、現場を取り仕切るリーダー向けの内容では、重点を置くポイントが異なります。それぞれに適した研修目標を設定することで、現場との接続性が高まり、定着度も向上します。

実践的な演習を取り入れる

知識として「知っている」状態から、実際に「できる」状態へと変化させるには、実践的な演習を取り入れることが不可欠です。たとえば、電話対応や名刺交換、メールの書き方といった基本マナーについても、講義だけではなく、具体的なシナリオやケーススタディに基づいた練習を行うことで、実際の業務での応用力が高まります。

研修で扱う主な演習例

  • 電話の取り方・かけ方(取り次ぎや伝言の伝え方など)
  • 名刺交換の所作(立ち位置、順序、名刺の持ち方)
  • ビジネスメールの作成(件名、宛名、結びの言葉など)
  • 来客応対・訪問時のマナー(案内、挨拶、座る位置など)

また、参加者自身が考えて動く形式のロールプレイを導入することで、自分の言葉で伝える力や、場面に応じた判断力も自然と身についていきます。講師からの一方通行の説明ではなく、双方向のやり取りや体験を通して学ぶことで、習得率が格段に上がります。研修の設計段階で、「現場でよくある場面」を取り入れた演習を準備し、普段の業務と結びつけた学びが得られるよう意識することが、成果につながる研修への近道です。

フィードバックの重要性

学びを行動に変えるカギ

研修中に行うフィードバックは、受講者に「今、自分がどう見られているのか」「どこを改善すべきか」を明確に伝える重要なプロセスです。名刺交換や電話応対などの演習後に、その場で講師から具体的なアドバイスがあることで、気づきが得られ、行動の修正がしやすくなります。

とくに有効なのが、「できていた点」と「改善点」をセットで伝えるスタイルです。ポジティブな面を認められることで安心感が生まれ、改善点も前向きに受け止めやすくなります。

また、フィードバックを通じて講師との信頼関係が築かれると、受講者の学習意欲も高まり、心理的なハードルが下がる効果も期待できます。単なる指摘ではなく、「より良い行動へのガイド」としてのフィードバックを意識することが、マナー研修では特に重要です。

【事例紹介】若手定着につながるビジネスマナー研修の実践例

実際に行われた新入社員向けビジネスマナー研修では、「社会人としての基本行動の定着」を狙いとし、名刺交換や電話応対などをテーマに、座学とロールプレイを組み合わせたプログラムが実施されました。

参加者の声

「基本を網羅的に学べた」
「その場でフィードバックをもらえるのが効果的」
「講師の実体験が参考になった」

→知識のインプットだけでなく、“自分ごと”として行動を見直すきっかけになったとの評価が得られました。

特に、「日々の何気ない行動が企業の印象に直結する」という視点は、新入社員にとって意識改革となり、その後の振る舞いやマインドにも良い影響を与えています。

このように、体験型の設計やスタンス形成の要素を取り入れることで、社会人としての自覚を芽生えさせることができ、離職防止や早期戦力化にも効果を発揮しています。若手人材の定着と成長を支えるには、こうした実践と内省を両立したプログラムが非常に重要です。

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新入社員研修の進め方

新入社員研修を効果的に進めるには、「何を学ばせたいか」だけでなく、「どのように学ばせるか」が非常に重要です。企業によって業種や業務内容が異なる中で、どのような人材育成のプログラムを構築するかは、人事や教育担当者にとって重要な判断となります。

この章では、研修プログラムの設計と実施時の注意点について、現場に根差した視点から解説します。初期設計から運用まで、参加者が実際に学びを業務へ活かせるような仕掛けを意識することがポイントです。

研修プログラムの設計

効果的な研修を行うためには、まず具体的な目的を明確に設定することが基本です。目的が曖昧なままだと、プログラム全体の構成にブレが生じ、結果として学習効果が低くなる恐れがあります。たとえば、「社外対応ができるビジネスマナーを身につけさせる」「報連相の基礎を定着させる」など、到達目標を具体化することで、設計の精度が高まります。

手法の工夫と柔軟なカリキュラム設計

その上で、座学だけに偏らず、ロールプレイングやグループワーク、eラーニングなど複数の手法を組み合わせることが効果的です。研修カリキュラムは、インプットとアウトプットのバランスを取りながら、受講者のスケジュールや職種に合った柔軟な設計が求められます。たとえば、座学で基本知識をインプットした後に、ロールプレイで実践することで、知識が行動として定着しやすくなります。

また、受講者からのフィードバックを必ず集める仕組みを設けることも大切です。研修終了時のアンケートや口頭でのヒアリングを通じて、「どこが役立ったか」「もっと知りたかったことは何か」を把握することで、次回以降の研修企画・開発に大きな示唆を得られます。

研修の実施方法と注意点

研修を実施する際に重視したいのは、参加者の理解度をこまめに確認する工夫です。質疑応答やグループディスカッションの時間を設けることで、ただ聞くだけでなく、参加者自身が考え、発言する流れを作ることが重要です。講義形式と双方向のやりとりを組み合わせることで、学びがより深まります。

現場との連動と講師の事前準備がカギ

また、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)との連動も研修の成果を左右する要素の一つです。研修で学んだ内容を実際の業務現場でどう活かすかを意識づけることで、内容が「学んで終わり」にならず、行動変容へとつながります。研修後に現場担当者との振り返りを行う体制を構築しておくと、定着率が高まります。

OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)との連動も研修の成果を左右する要素の一つです。研修で学んだ内容を実際の業務現場でどう活かすかを意識づけることで、内容が「学んで終わり」にならず、行動変容へとつながります。研修後に現場担当者との振り返りを行う体制を構築しておくと、定着率が高まります。

加えて、講師自身の準備も研修の質を左右します。対象者の背景や日々の業務状況を理解したうえで、テーマに合った資料や具体例を用意し、参加者の関心を引きつける工夫が求められます。準備不足のまま進めてしまうと、せっかくの研修も期待値を下回る内容になってしまいかねません。

ビジネスマナー研修の評価と改善

研修の効果を最大化するためには、実施後の「振り返り」と「見直し」が不可欠です。受講者の満足度や理解度だけでなく、実務への定着や成長の度合いまで把握することで、次回以降の内容改善や体系的な教育施策へとつなげることができます。

この章では、研修後の評価方法と改善点の洗い出し方について具体的に解説します。単発で終わる研修から、継続的な人材育成の流れに組み込まれる仕組みへとつなげるためのポイントを紹介します。

研修後の評価方法

研修が終了した後も、その効果が現場で活かされているかを評価し、必要に応じて改善するプロセスが欠かせません。ここでの評価は、理解度だけでなく、行動変容や業務への応用度といった実践面に着目する必要があります。

たとえば、「報連相の頻度が増えたか」「電話対応の印象が変わったか」といった具体的な行動指標を事前に設定しておくことで、成果を可視化しやすくなります。また、評価の手段としては、アンケートやインタビューに加えて、現場での観察や上司からのヒアリングも効果的です。

さらに、評価結果を踏まえた改善にも取り組むべきです。受講者の声や現場のフィードバックから、理解が難しかったポイントや演習内容の妥当性を見直し、次回以降の研修に反映させることで、より実効性の高いプログラムに進化させていくことができます。

改善点の洗い出し

評価結果をもとに改善策を検討する際は、まず研修の内容自体を丁寧に振り返ることが基本です。講義の構成、資料のわかりやすさ、演習の難易度など、多角的に見直すことで次回の研修設計に活かすことができます。

観察と分析をもとにした具体的な見直し

また、受講者の行動や表情、グループワークでの様子などを観察し、「どこでつまずいていたか」「どこに関心が集中していたか」を把握することで、より精度の高い改善が可能になります。とくに中堅層や管理職候補など、階層ごとに求められる成長レベルが異なるため、対象に応じて以下のような見直しの視点を持つことが求められます。

  • 講義構成に無理・無駄はなかったか
  • 演習の難易度と実務とのギャップ
  • 資料の視認性・内容の整理度
  • 受講者の反応・参加度合いの傾向

改善の提案では、単に問題点を指摘するだけでなく、「次回はこの演習を削除し、より現場に近いシナリオを導入する」といった具体的なアクションプランを添えると、現場でも活かしやすくなります。このようにして、評価と改善を継続して行うことで、ビジネスマナー研修は単なる知識の共有にとどまらず、企業の人材育成施策として着実に成果を出す基盤となっていきます。

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新入社員が抱えるビジネスマナーの不安

新入社員にとって、ビジネスマナーは社会人生活のスタート地点であり、最初に直面する「壁」でもあります。とくに、学生時代には意識する機会の少なかったマナーの存在に、不安や戸惑いを感じるケースは少なくありません。

ここでは、そうした新入社員本人の感情面や心理的ハードルに焦点を当て、企業としてどのような支援ができるかを整理します。

新入社員が抱える心理的不安

新入社員は、「これで合っているのか」「失礼になっていないか」といった不安を常に抱えながら日々の行動を選択しています。社内の雰囲気や職種ごとのルール、暗黙の了解などに慣れていない時期は、ちょっとした行動の一つひとつが自信を失う原因になり得ます。

また、わからないことがあっても「質問していいのか」「迷惑に思われないか」といった遠慮が先立ち、自ら学ぶチャンスを逃してしまうこともあります。こうした不安は、パフォーマンスの低下や離職の要因にもなりかねません。

不安を軽減するための支援策

心理的な不安を取り除くには、安心して頼れる環境づくりが第一歩です。メンター制度や1on1ミーティング、チャットでの相談窓口など、「誰に相談すればいいかが明確になっている状態」を整備することで、相談へのハードルは大きく下がります。

また、失敗を前提とした「トライアルの機会」を用意し、たとえば名刺交換や電話応対の場面で練習を重ねられる環境をつくることも効果的です。経験を重ねることで「慣れ」が生まれ、不安は自然と解消されていきます。企業側としては、管理職や教育担当者が日頃から声をかけるなど、心理的な安全性を意識した関わりを持つことが、早期定着や成長の鍵を握ります。

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研修内容を現場につなげるための設計ポイント

ここでは、人事・教育担当者の視点から、ビジネスマナー研修を進める際に直面しやすい課題や工夫すべきポイントを整理します。新入社員の特性を踏まえ、設計面での注意点や実践への橋渡しをどのように構築すべきかを見ていきます。

研修設計における課題

新入社員の多くは社会人経験がなく、マナーや振る舞いの前提知識が十分でない状態で研修に臨みます。こうした背景を理解せず、「知っていること前提」で研修を設計すると、受講者は内容についていけず、形だけの理解で終わってしまうリスクがあります。

また、内容が抽象的だったり、実務との関連性が見えづらかったりすると、受講者の納得感や行動変容につながらないケースもあります。とくに「なぜそれが重要なのか」を伝えるストーリーが不足していると、学びが一過性で終わる傾向にあります。

実践的な工夫と対策

こうした課題に対応するためには、「具体的な事例」や「現場のシチュエーション」を盛り込んだ構成が有効です。たとえば、名刺交換を単に教えるのではなく、「お客様にどう映るか」を意識したシミュレーションを行うことで、研修の納得感と再現性が高まります。

また、研修後に現場と連携し、OJTと接続する体制を構築することも定着のポイントです。「研修で学んだ内容を、実際の業務でどう活かすのか」を上司や先輩がサポートすることで、新入社員の成長スピードも高まります。

さらに、受講後のフォローアップやフィードバックの仕組みを設けることで、受けっぱなしにならず、改善と内省の循環をつくることが可能になります。

リモートワーク時代に求められる新しいビジネスマナー

働き方の多様化が進む中、リモートワークやオンラインコミュニケーションが日常の一部となっています。従来の対面形式では自然と成立していたマナーが、画面越しのやり取りでは見えづらくなり、それが誤解や信頼低下の原因となるケースも増えています。

この章では、リモート環境でのやり取りにおいて、社会人として信頼を得るために必要な「新しいビジネスマナー」のポイントを解説します。対面とは異なる前提で、どのように気配りや配慮を形にしていくかが求められています。

オンライン会議でのマナーと注意点

オンライン会議では、参加者の印象を決定づけるのは「声」と「画面に映る情報」だけです。だからこそ、事前準備や環境整備が重要なマナーの一部となります。まず、服装については、たとえ自宅からの接続であっても、相手に不快感を与えないビジネスカジュアル以上の装いを心がけましょう。カメラオンが求められる場では、背景の整理や照明の工夫も必要です。散らかった部屋や逆光などは、注意が散る原因となります。

また、音声トラブルを防ぐためには、マイクのテストや静かな環境の確保が欠かせません。話していない時はミュートを活用し、話す時はゆっくりはっきり伝えるようにしましょう。誰かが話している最中の割り込みは、対面以上に印象を悪くするため注意が必要です。

さらに、開始時間ギリギリの入室や、無言での退室なども避け、画面越しでも礼儀正しく振る舞う意識が信頼感を高めます。

チャットやメールの使い分けと礼儀

リモートワークでは、チャットツールとメールの使い分けが日常的になりますが、それぞれの特徴と適切なマナーを理解しておくことが大切です。

チャットは即時性に優れていますが、短文になりやすく、誤解を生むリスクもあります。業務連絡や軽い相談などには適していますが、丁寧さや配慮が不足しがちです。そのため、敬語や相手を気遣う一文を加えるなど、温度感のある対応を意識しましょう。一方で、正式な依頼や記録として残したい連絡は、メールを選ぶのが基本です。件名や宛名、署名などの形式を整えることで、社会人としての基本を押さえていることが伝わり、信頼につながります。

チャットで済む話でも、上司や取引先に送る場合は、あえてメールを選ぶ判断が求められる場面もあります。ツールの選択に対する配慮も、マナーの一部として見られているのです。

リモート環境でも信頼されるための振る舞い方

顔が見えづらい環境だからこそ、「仕事の進め方」や「ちょっとした反応」が信頼を左右します。とくにリモートでは、相手に自分の状況が見えないため、報連相の質と頻度がより重要になります。進捗が見えにくくなる環境では、定期的な報告や、ちょっとした相談・共有の積み重ねが、「この人はしっかりしている」という印象をつくります。また、メッセージの返信が早い、必要な情報を先回りして伝える、といった気遣いも信頼構築には有効です。

さらに、会議ややり取りの中で、相手の言葉に対してリアクションをしっかり返すことも忘れてはなりません。うなずきや相槌の表現、テキストでの共感表現など、「無反応」に見えない工夫が、リモートならではのマナーとして求められています。信頼は一朝一夕では築けませんが、リモート環境でのマナーを意識的に実践することで、対面と変わらない関係性を築くことが可能です。

マナーは“教える”から“根付かせる”時代へ

新入社員にとって、ビジネスマナーは社会人としての信頼を得るための最初のステップであり、企業にとっては組織の土台を整える戦略的な取り組みでもあります。研修の中では、挨拶や名刺交換といった基本を教えることに加え、実践演習やフィードバックを通じて「自分ごと」として理解させる工夫が求められます。また、研修後のフォローや評価・改善を行うことで、単なる知識の共有ではなく、行動としての定着につながっていきます。

近年では、リモートワークやグローバル化といった働き方の変化に伴い、マナーの在り方も多様化しています。新人に求められるマナーは、ただ教わって終わりではなく、自ら自覚し、周囲と良好に接し、チームに貢献できる「キャリアの土台」となるのです。こうした背景を踏まえ、研修内容や指導体制を継続的に見直すことが、今後の人材育成における大きな差となるでしょう。

マナーは繰り返し実践することで、自然と行動に定着していくものです。体系的な研修設計と、日々の現場での支援がうまく噛み合えば、新入社員の早期成長にもつながり、お客様対応にも強い信頼をもたらします。マナーは“教えて終わり”ではなく、組織文化として根付き、社員一人ひとりが体現することではじめて価値を持つのです。

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監修者情報

株式会社アクシアエージェンシー
ビジネスソリューションユニット 研修開発グループ責任者

中島 昌宏

1999年株式会社アクシアエージェンシー入社。株式会社リクルートの専属パートナー営業として、HRメディア(新卒・中途採用)を中心に営業および管理職として営業・採用・部下育成などに23年間従事。2022年に研修開発部を立ち上げ、現在は社内及びお客様の研修講師と企画立案に従事。高校時代は野球部に所属し甲子園出場、大学時代には教員免許取得、その後プロゴルファーを目指し研修生を経験。