具体的な課題解決の事例をご紹介します
About our service and solution
2023.12.6.Wed
新卒採用における座談会とは?実施の目的やメリット、進め方を解説
「新卒採用の一環として座談会を企画しているが、社内の協力が得られずに困っている」
「座談会に参加した就活生がなかなか本選考に進んでくれないので、内容を改善したい」
就活生に自社を理解してもらうため、座談会を開催する企業が増えています。その背景には、就活生を会社説明会に参加させただけでは正式応募に導くことが難しくなってきていることが挙げられます。
また、座談会は採用担当者だけで運営することは難しく、どうしても社内に協力を仰ぐ必要があります。そこで、どのように企画を進めていけばよいか、悩んでしまう採用担当者も多いようです。
今回は、座談会の実施目的やメリット、進め方について解説していきます。座談会開催をきっかけに、全社をあげた新卒採用の取り組みが実現できるように取り組んでみましょう。
- 座談会とは
-
座談会のメリット
- 社内の雰囲気を伝えることができる
- 勘違いによるミスマッチが防げる
- 就活生ニーズを探ることができる
- 就活生の人柄を知ることができる
-
座談会の目的達成のために
- 就活生ニーズを調査する
- テーマを決める
- 座談会のタイミングを決める
- 参加する現役社員を厳選する
- 会社説明会や面接における質疑応答との違い
-
座談会の形式による違い
- 数名のグループに分かれるテーブル形式
- 会場内を参加者が自由に動くパーティー形式
- リモートツールによるオンライン形式
-
座談会の進め方
- 最初に参加する社員のプロフィールを紹介
- 時間配分に気を付ける
- 想定される質問に対して準備する
- まとめ
座談会とは
座談会とは、ある特定のテーマに対し、複数の参加者が自分の意見や感想を論じ合い、交流する場を指しています。
新卒採用においては、カジュアルな雰囲気の中、社員と就活生が交流することで、お互いの理解を深め合う場として、積極的に活用されるようになりました。
就活生から質問を受け付けて、社員が回答するという形式で行われることが一般的ですが、ホームページや会社案内資料、会社説明会など、企業からの一方的な発信からでは得られない、現場の生の情報容が得られる貴重な場として認識されています。
座談会のメリット
ここでは、企業が座談会を実施するメリットについて解説していきます。
◆ 社内の雰囲気を伝えることができる
就活生は、企業選びを行うにあたって、自分のパーソナリティが業務環境に適しているかどうかを気にする傾向があります。座談会は会社説明会と違い、複数の社員が同時に学生の前にたつことになりますが、そこで社員同士のやり取りを見せることで、就活生に社内の雰囲気を伝えることができます。
「どのような会社だ」と伝えたいのかによって、座談会に参加する社員を人選すれば、会社が求めている性格や考え方の就活生に、良い印象を与えることが出来るでしょう。
しかし、同じようなタイプの社員ばかり集めてしまうと、それ以外のタイプの就活生に対してマイナスの印象を与えてしまうおそれがあります。基本的には人当たりが良く情熱のある社員が望ましいですが、バランスも意識して人選するようにしてください。
◆ 勘違いによるミスマッチが防げる
就活生と世代の近い現職の先輩社員が参加し、両者が対等な雰囲気の中で対話形式で行われる座談会では、実際の仕事内容や職場の雰囲気、仕事のやりがい、入社を決めた理由などを本音で伝えることができます。
また、その時に就活生から出た質問から、実際の職場と学生が抱いているイメージとのギャップに気付くことができます。その場合、学生のイメージを修正してあげることで、ミスマッチを防ぐことができます。
◆ 就活生ニーズを探ることができる
座談会には同時に複数の就活生が参加しているため、1対1の場では聞きづらい内容の質問も、気軽にし易い雰囲気があります。どのような質問をされるのか、内容を書きとめ、傾向を分析することで、リアルでタイムリーな就活生ニーズを探るチャンスです。
質問の内容を分析することで、自社に対して就活生がどのようなイメージを持っているのかを明らかにしましょう。
もし企業の実態と、学生のイメージが乖離しているのであれば、会社説明会や座談会で払拭する方法を考え、実行し、効果検証を行う必要があります。
◆ 就活生の人柄を知ることができる
座談会は「選考には影響しない」とされているので、学生はリラックスした状態で参加しています。そこで現れる態度・接遇や雰囲気、思考性などには本性が出やすいため、就活生の人柄を知ることができます。
就活生に「選考している」雰囲気を感じさせないように、座談会に参加せず、傍らから見てメモをするような役割の社員は配置しない方が良いでしょう。
座談会の目的達成のために
座談会を開催する目的は、参加者を採用に結びつけることです。
ここでは、その目的を達成するためのポイントについて解説します。
◆ 就活生ニーズを調査する
座談会を開催する際には、事前にアンケートを行い、就活生がどのような話を聞きたいと思っているのかを調査する必要があります。
もし、アンケートではよく書かれるにも関わらず、実際の座談会の場では質問されない内容があれば、それは面と向かっては聞きづらい内容であるということになります。そのような質問に関しては、質問が出る前に過去の質問事例として紹介し、回答してあげるようにすると、就活生の満足度はあがるでしょう。
◆ テーマを決める
座談会は、開催する目的を明確にして必ずテーマを設けるようにしましょう。テーマがないと、参加した就活生は何を話せばよいのかわからず、雑談して終わってしまうようなことになりかねません。
例えばテーマとして、以下のような内容が考えられます。
◆経営方針や企業理念について
◆入社前と入社後のギャップ
◆各部署の仕事内容紹介
◆採用担当者との就活相談会
◆前年度新入社員への質問会
座談会のテーマは、自社のイメージアップにつながりそうな内容を選択する必要があります。また、事前にテーマを伝えておけば、多くの就活生は事前準備をして参加しますので、質疑応答の質も上がります。
◆ 座談会のタイミングを決める
テーマが決まったら、そのテーマにふさわしい開催のタイミングを考えなければなりません。例えばテーマによって、自社単独の会社説明会や合同企業説明会の後に行う座談会で行った方がよい場合と、内定を出した就活生に対して行う座談会で行った方がよい場合があるわけです。
過去の採用実績を分析し、どのフェーズでの選考離脱者が多いのか、それは何故かということに仮説をたてて、選考から離脱する就活生を防ぐ為の座談会などを企画するようにしましょう。
◆ 参加する現役社員を厳選する
就活生が就職先を決める理由の一つとして、「憧れの人と一緒に仕事がしたい」ということが挙げられます。
海外プロジェクトで成果をあげた社員や、新規事業立ち上げに参画した社員など、優秀な学生が興味を持ちそうな経歴をもった社員に参加させることで、自社の魅力づけを行う必要があります。
しかし、就活生の中には「縁の下の力持ち」タイプもいますし、企業としてもそのようなタイプも採用したいという思いはあります。地に足をつけて着実に成果をあげている社員にもスポットを当てて、バランスの良い人選を行ってください。
会社説明会や面接における質疑応答との違い
会社説明会の後には必ず質疑応答の時間が設けられています。しかしその場においては、説明会にて話された内容に対しての質問に限られます。また、多くの参加者の質問を受け付けなければならないため、あくまでも一問一答形式となります。
一方で面接での質問は、その内容も選考の一環となるという意識を就活生が持っているため、聞きたいことを聞くのではなく、自分の評価につながる質問をすることとなります。
従って、新卒採用の場において、双方向のコミュニケーションによる本音の質疑応答は、実はあまり機会がないのです。そういった意味で、座談会は年々その重要度を増しています。
座談会の形式による違い
座談会は目的に合わせて、最適な形式を選択する必要があります。ここでは、それぞれの形式の特徴について解説していきましょう。
◆ 数名のグループに分かれるテーブル形式
この形式の座談会は、就活生が数名のグループに分かれてテーブルに着席した状態から始めます。そこに1~2名の社員が順番に入っていって、一定時間質疑応答を行います。それを何度か繰り返し、多くの社員と就活生が接する場を設けることを目的としています。
就活生側は常に同じメンバーで固定されているため、初対面の人との交流が苦手な人であっても話しやすい雰囲気になり、参加者の不満が生じにくいというメリットがあります。
複数名の社員でテーブルを回る場合は、同じ職場同士であったり、同期入社同士であったり、何らかの属性をはっきりさせた方が、就活生は質問をしやすくなります。
◆ 会場内を参加者が自由に動くパーティー形式
この形式の座談会は、社員と就活生が入り乱れ、さながら立食パーティーのように交流を図ります。飲食を提供する場合は、参加者はテーブルで分かれるよりも食事に手を伸ばしやすいので、パーティ形式を取ると良いでしょう。
誰とでも自由に話すことができるため、学生の積極性や社交性、コミュニケーション能力を見極めることができます。一方で、これらの能力が必ずしも必要とはされない技術者採用などの場合には、パーティ形式を採用するべきではありません。
また、参加する社員の社交的な能力が高くないと、場に入れなくて孤立してしまう就活生を生み出してしまい、結果として良い印象を与えることはできません。時にはこちらから話しかけたり、時には一人で場を独占してしまっている就活生を制して他の人に質問をふってみたりといった技術を駆使できる社員がいなければ、パーティ形式を採用しない方が良いでしょう。
◆ リモートツールによるオンライン形式
リモートツールによるオンライン形式は、コロナ禍をきっかけに急速に浸透した形式です。この方式を採用する場合、Web会議サービスのブレイクアウトルーム機能を使用するなど運用方法を練り上げる必要があります。というのは、リモートの場ではなかなか質問が出ず、活発なコミュニケーションの場になりづらいからです。
ブレイクアウトルーム機能とは、一旦ミーティングの場に集まった大人数の参加者を、臨機応変に少人数のグループに分けてディスカッションできる機能を指しています。
例えば、最初に参加者全員に対して座談会の趣旨説明などを行った後、「ではこれから30分間、チームに分かれてディスカッションしてください」といった指示を出して、主催者側でチーム分けを行うことができます。 一定時間が経過したら、参加者全員をまた同じ場に戻して、今度はメンバー構成も違ったチームに分けるなど、自由に設計することが可能です。
つまり、最初は希望職種毎にチーム編成して、次は価値観が近い就活生毎にチーム編成するといったような事ができるので、どのようなメッセージを伝えるチームにするのかといった戦略が立てやすいのです。
座談会の進め方
座談会には決まった形式がないので、運営スタイルがそのまま社風や就活生へのメッセージとなって伝わります。
座談会を有効に活用するためには、企画のポイントを押さえ、進め方についてシミュレーションを行い、綿密に組み立てることが大切です。
◆ 最初に参加する社員のプロフィールを紹介
就活生にとって、話をする先輩社員がどのようなプロフィールや実績を持っているのかは最大の関心事です。写真などを用いたプレゼン資料を用意して、参加者全員に自己紹介する場を作ると良いでしょう。資料を用いて格好よくプレゼンをする姿は、きっと就活生に憧れの対象として写るに違いありません。
仕事面だけでなく、趣味や休日の過ごし方といった内容を入れることで、就活生にとって話の糸口になりますので、場をなごませる効果も期待できます。
◆ 時間配分に気を付ける
特定の就活生ばかりが話をするような座談会は、他の就活生にとって貴重な機会を失うこととなり、不満に感じさせてしまう可能性があります。多くの就活生が多くの社員と偏りなく話ができるようにするためには、タイムリミットなどを設けて、時間配分に気をつけるようにしましょう。
一つの会話についての制限時間を事前に伝えておいて、多くの人との接点を持つという共通の目線を持つような仕掛けを行うことも有効です。
◆ 想定される質問に対して準備する
座談会で就活生から聞かれた質問に対して、誠意をもって真実を伝える姿勢は守らなければなりません。しかし、座談会開催の目的は就活生が自社により興味を持つ場にすることですので、想定される質問に対しては、予めどのように回答したら良いのかを考えておく必要があります。
例えば、下記のような質問が想定されます。
・今はどのような仕事をしているのか
・やりがいを感じるときはどんな時か
・一日のスケジュールを教えてください
・企業内の雰囲気やプライベートの様子はどうか
・仕事上で苦労していることはどのようなことか
・入社前と入社後にどんなギャップがあったか
・どんな人がこの仕事に向いていると思うか
・学生時代にやっておいた方が良いと思ったことはあるか
・取っておいた方がよい資格やスキルはあるのか
・語学力を活かす場面はあるか
・実際の残業時間はどのくらいなのか
・育休・産休の取得状況は
・転勤や部署移動の頻度について
・有給取得率はどれくらいか
回答はできるだけ、自分の体験談を基にした、具体性のある内容を用意しましょう。
また、有給取得率や残業時間など、会社として公表している数値がある質問もありますが、部署によって状況は違うので、自分が在籍している部署の具体例について話してあげましょう。
採用担当者は、「残業時間の全社平均は●●時間ですが、私が所属している部署はほとんど残業をしている人はいません」といったような回答ができるように、座談会に参加する社員に共通事項として人事から伝えておくようにしてください。
まとめ
座談会は漠然と開催してしまうと、その空気感が就活生に伝わってしまうので、企業イメージを下げてしまう可能性が高いです。逆に、目的やメリットを理解し、進め方を練り上げて実行すれば、採用実績の向上という大きなメリットを得ることができます。
座談会を成功させて、より質の高い採用活動が行えるようにしていきましょう。
当社では採用コンサルティングチームがそんな人事のパートナーとして、新卒採用目標の達成に向けてインターン、説明会、媒体掲載、スカウト代行、内定者フォローなどあらゆるシーンで伴走します。
新卒採用にお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
――――――――――――
編集・執筆/株式会社アクシアエージェンシー HRコンサルティング事業部
リクルート正規代理店/Indeedゴールドパートナー/Googleパートナー
株式会社アクシアエージェンシーのご紹介
総合的な採用支援会社として採用コンサルティング、採用ブランディング、求人広告代理事業、人材紹介、採用代行、スカウト代行、採用HP・動画制作、採用WEB広告、SNS運用、定着支援、育成研修など幅広い事業・サービスを展開。企業のあらゆる採用課題を様々なサービスを活用して解決します。
多くのお客様にご期待いただき、今では全国各地約8640社(※2022年度実績)の採用支援実績があります。新卒、中途、アルバイト、派遣採用のすべての領域で対応可能です。
お問い合わせはこちらから
弊社SNSアカウントのご紹介
Instagram・Facebook・Twitter・Linkedinにて採用ノウハウなど様々な情報を発信しています。ぜひご覧ください!