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2023.9.8.Fri
新卒採用の歩留まり率を改善する5つのステップを徹底解説!
- 新卒採用における歩留まり率とは?
- 新卒採用市場の動向
-
新卒採用における歩留まり率を改善する5つのステップ
- 採用歩留まりの可視化
- 歩留まりにおける問題・課題の特定
- 歩留まりにおける課題の原因究明
- 課題解決策の立案・実行
- 効果検証・軌道修正
- まとめ
そんな悩みを抱える新卒採用担当者も多いのではないでしょうか。
今回はそんな悩みを抱えている方に向けて、新卒採用の歩留まり率を改善する5つのステップを解説していきます。
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■新卒採用における歩留まり率とは?
まず初めに「新卒採用における歩留まり率」について解説していきます。
一般的に新卒採用における選考フローは
2 会社説明会予約
3 会社説明会参加
4 選考応募
5 書類選考通過
6 面接予約
7 面接実施
8 内定
9 内定承諾
10 入社
新卒採用の歩留まり率とは上記選考フローの中で各フェーズに進んだ人の割合を指します。
このように次の選考フローに進んだ割合が採用歩留まり率です。
面接は複数回実施する企業が多いと思いますので、実際にはもう少し細分化されます。
■新卒採用市場の動向
リクルートワークス研究所によると、2024年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.71倍となっており、2023年卒の1.58倍よりも0.13ポイント上昇。コロナ禍前の2019年卒(1.88倍)、2020年卒(1.83倍)の数値につかずいており企業の採用意欲が高まっている状況といえます。
出典:ワークス大卒求人倍率調査(2024年卒)リクルートワークス研究所
全国の求人総数は前年の70.7万人から77.3万人へと6.6万人増加(対前年9.3%増)、学生の民間企業就職希望者数は前年の44.9万人から45.1万人へと0.2万人増加(対前年0.5%増)。就職希望者数に対して求人総数が32.2万人の超過需要となっており、就活生としては内定を獲得しやすい一方で企業の新卒採用の難易度は高まっていると言えます。
その中でも特に新卒採用の難易度が高いのが従業員数300人未満の企業です。全体を平均した求人倍率が1.71倍となっている中、従業員規模が300人未満の企業だけに絞った求人倍率は6.19倍となっており、1人の就活生を約6社で取り合っているような状態となっています。
出典:ワークス大卒求人倍率調査(2024年卒)リクルートワークス研究所
従業員300人未満の企業においては新卒の母集団形成が難しい状況となっており、新卒の採用充足の為には、エントリーのあった就活生をいかに内定承諾・入社に結びつけるか?つまり新卒採用における歩留まり率を改善することができるか?がカギになるのです。
■新卒採用における歩留まり率を改善する5つのステップ
では、新卒採用における歩留まり率を改善する5つのステップをご紹介します。
ステップ1:採用歩留まりの可視化
新卒採用における歩留まり率を改善するために初めに取り組むべきことは採用歩留まりの可視化です。
冒頭にお伝えした新卒の採用フロー(エントリーシート提出・会社説明会参加・書類選考・一次面接・二次面接・最終面接・内定・入社)の各フェーズがどのくらいの数値になっているか把握できなければ問題・課題を特定することができません。
また各数値をナビサイト(リクナビ・マイナビ)、スカウト、人材紹介などの経路別に取得しておくことでより正確な課題特定が可能になります。
ステップ2:歩留まりにおける問題・課題の特定
採用歩留まりの可視化ができたら問題と課題を特定します。
まず問題と課題の定義ですが、一般的に「問題」とは現状と目指す姿のGAPのことを指し、問題を解決するために取り組むべきことが「課題」となります。
【採用目標(内定承諾目標)100人/現状の内定承諾数80人】
採用シミュレーション
【面接数1000⇒面接内定率20%⇒内定数200⇒内定承諾率50%⇒内定数100】
【面接数1000⇒面接内定率20%⇒内定数200⇒内定承諾率40%⇒内定数80】
⇒内定承諾率が50%なら採用目標達成
ただし何らかの理由によりこれ以上内定承諾率を改善できないと判断した場合には、面接数を課題として置くことも考えられます。
【面接数1250⇒面接内定率20%⇒内定数200⇒内定承諾率40%⇒内定数80】
⇒面接が1250できれば内定承諾率が40%でも採用目標達成
また定量的に課題を特定するには、平均値との比較も重要になります。リクルート就職みらい研究所『就職白書2023』によると新卒の内定承諾率は51.7%となります。平均値より著しく低い場合には、採用の歩留まりにおける課題と捉える必要があります。
ステップ3:歩留まりにおける課題の原因究明
歩留まりにおける課題が定量的に特定できたら、次のステップはその課題の原因究明です。
原因究明においては現場で起きていることが大きなヒントになる場合が多いので、課題としてあげた採用フローを担当している方にヒアリングすることが重要です。
また面接後の辞退が多い場合などには「実際の面接に同席させてもらう」「面接官ごとの辞退率をチェックして課題を更に分解する」などを実施して原因を究明していきましょう。
各課題の原因は各社それぞれになりますが、下記に各採用フローにおける課題の原因傾向を紹介します。
a)エントリーが少ない場合の原因傾向
エントリーが少ない原因は色々なことが考えられますが、前提として押さえておきたいポイントは就活生の数は大きく変化していないということです。リクルートワークス研究所のデータによれば大学生の民間企業への就職希望者数は、ここ10数年43万人前後で推移しています。就活生の数が一定となると「新卒募集企業の掲載が増えた。」「採用競合の露出が増えた。」「採用競合の待遇が良くなった。」などの競合の状況がエントリー減少に大きな影響を与えます。
また、以前は学生が企業にエントリーするのはリクナビ・マイナビに代表とされるナビサイトが中心でしたが、最近ではOfferBox、ワンキャリアなどに代表されるスカウトサービスやSNSでの情報収集も盛んです。
つまり競合の動きだけでなく、今までやってきた既存の採用手法に原因がある可能性もあります。
b)面接後の辞退が多い場合の原因傾向
面接後の辞退が多い場合は、会社説明会から面接までの採用フローで企業の魅力を伝えきれていないことが考えられます。そのため、会社説明会や採用ピッチ資料、面接の内容を見直してブラッシュアップしていく必要があります。またその際に気を付けなければならないのが、自社の視点だけで考えないことです。新卒採用には必ず採用競合がいますので、競合と比較したときに何が魅力になるポイントか?というのを事前にしっかり整理しておく必要があります。
面接官の経験や勘に頼らず「会社としてどのような魅力を伝えるのか?」をしっかり方針を決めておきましょう。
ステップ4:課題解決策の立案・実行
原因究明の次のステップは、解決策の立案・実行です。
解決策は思い付きの1つの案に飛びつくのではなく、まずは複数の解決策を出します。複数の解決策を「インパクトの大きさ」「スピード」「コスト」「実現可能性」などの評価軸を決めた上で評価し、どの解決策を実行するのかを決めていくことが重要です。
思い付きの案で動いてしまった場合には結果として「まったくインパクトのない打ち手だった。」ということにもなりかねませんので、まずは解決策の評価軸を決めることが重要です。
エントリー減少の課題解決策例
新卒採用の採用手法もナビサイトだけでなく、人材紹介や、ダイレクトリクルーティング、イベント、SNSなど幅広くなっていますので、既存の手法を見直すことが必要になるケースが増えています。また新卒の求人数は増加傾向にありますので、一般的に認知度が低い中小企業やBtoB企業はナビサイトに掲載して待つだけでは優秀な学生を集めるのは非常に難しい状況です。認知を上げるために、採用サイトを充実させてSNSやWEB広告を利用して就活生に知ってもらう機会を増やす必要があるでしょう。
・【SNS採用】無料で600名エントリーを獲得!説明会集客にも効果的なTwitterの活用事例をご紹介します
もちろんエントリー増加の解決策についても複数の案を出した後、あらかじめ定めた評価軸で評価することを忘れないようにしましょう。
ステップ5 :効果検証・軌道修正
当たり前ではありますが、課題解決策を実行して終わりではありません。課題解決のためには解決策を実行した結果、数値がどのように変化したのか?の効果検証を定期的に行うことが重要です。
予測したほど数値が改善されていない場合には打ち手の軌道修正が必要になりますし、全く効果がない場合には新たに別の打ち手を検討する必要もあります。
初めの計画通りにすべて上手くいくことは稀です。打ち手の実行に満足せず、課題解決ができているのか?を中心に考え効果検証・軌道修正を繰り返しましょう。
まとめ
採用の歩留まり改善に重要なファーストステップは、数値の可視化です。具体的な数値が把握できていない場合にはATS(採用管理システム)の導入を検討して簡易に数字を取得できる体制を作りましょう。
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編集・執筆/株式会社アクシアエージェンシー HRコンサルティング事業部
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