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2022.7.25.Mon
【ダイレクトソーシング 成功の秘訣とは?】スカウト送信から選考まで、ポイントを徹底解説!
- ダイレクトソーシングが普及している背景
- ダイレクトソーシングの仕組み
- 企業が直接人材にアプローチする採用活動
- 従来の「待ちの採用」とは逆の「攻めの採用」
- 「待ちの採用」はもう難しい?
- ダイレクトソーシングを導入するにあたって
- 応募にちゃんと繋がるスカウトの考え方
- スカウトで重視するポイントについて
- 件名について
- 書き出しについて
- 本文について
- アクションに繋げていくためには
- 応募後の選考スキームについて
- 選考のスピード感
- 社内体制の強化
- まとめ
今回は、ダイレクトソーシングという採用手法そのものを分解して、普及した背景から採用成功に繋げるための秘訣について、皆様にお伝えできればと思います。
ダイレクトソーシングをご検討中の方へ
ダイレクトソーシングの主要サービスを新卒・中途・エンジニア採用別に特徴や料金を解説しています。導入をご検討されている方はぜひご活用ください。
ダイレクトソーシングが普及している背景
ダイレクトソーシングが普及している背景として、日本の労働人口の減少があります。労働人口が減ることで、以前と比較して自社に合った優秀な人材の獲得が難しくなってきているのです。
その中でも、専門的な資格を保有している人材やスキルを有している人材、将来の経営幹部候補を担う人材などは、応募を待っているだけでは採用ができない時代となっています。
また、直近ではIT技術の進歩が著しいですが、産業構造が変化を続ける中で、自社に必要なスキルを持っている人材の獲得が企業の競争力に大きな影響を与えるようになってきた点も、求職者に直接アプローチを行うことの出来るダイレクトソーシングが関心を高めていると言えるでしょう。
さらにSNSの発達(例えばTwitterの企業アカウント等)によって求職者と企業の距離が近づいていることや、副業・パラレルキャリアなど求職者の働き方が多様化することで、人材が複数の企業と接点を持ちやすい環境の醸成に繋がっていると考えられます。
少し別の話になりますが、採用手法もここ数年で大きな変化が出てきており、期間、コスト、工数、マッチング率などを鑑みて、自社に合った手法を選択するということもとても重要です。
ダイレクトソーシングの仕組み
欧米では当たり前となっているものの、従来の日本と比べると積極的な方法であるダイレクトソーシング。まずはその基本についてお伝えします。
◆ 一言で言うと…「企業が直接人材にアプローチする採用活動」
ダイレクトソーシングは、企業が自社に合った人材(年齢・スキル・経験・資格等)を探し、直接アプローチしていく採用活動のことを指します。
自社が求める人材とのコンタクトという点に限らず、ターゲットのペルソナ設計からスカウト送信、選考、内定、入社までの流れ全体を含めてダイレクトソーシングと呼ぶことが一般的です。
求職者の応募経路としてはスカウトを送るということもあり、人材紹介と似ている部分も少しありますが、転職エージェントなどの第三者を介することなく、スカウト媒体やSNS、場合によっては過去に選考に参加した方(タレントプール)との接触継続を行いながら、自社に合った採用手法で人材を確保していくことが特徴です。
※タレントプールなどはスキーム構築や自社の社員の巻き込みが必要なこともあり、まだまだ取り入れられている企業が少ないのが現状です。
◆ 従来の「待ちの採用」とは逆の「攻めの採用」
従来の手法で一般的だった求人広告や人材紹介などのサービスに頼らず、企業側が直接対象となる人材にアプローチを行っていくダイレクトソーシングは、「攻めの採用」とも呼ばれています。
それに対し、求人広告などは「待ちの採用」と言われており、企業側が受け身で採用を進めるのが特徴です。
◆ 「待ちの採用」はもう難しい?
求人広告を運営するメディア各社も商品の進化には力を入れており、決して従来の手法が間違っているという訳ではありません。しかしながら、労働人口減少による採用難や、コロナ禍以降の求人ニーズ回復が今後ますます加速していく中で、従来のような待ちの採用で狙った人材の確保の難易度が上がっているというのが正しい捉え方となります。
ダイレクトソーシングなら、自社の工夫次第で採用コストを抑えることも可能ですし、自社とのマッチング度が高い人材に対して直接アプローチすることが可能です。
1on1で密度の濃いコミュニケーションをとれるため、求職者にとっては今までに出会えていなかった企業との出会いや、自身にあったキャリアの発見に繋がります。企業側にとっても企業規模や業種にとらわれることなく、自社のイメージを伝えることが出来るため、中々良い人材に巡り合えなかった企業に適している採用手法だと言えます。
doda Recruitersなどのサービスをはじめ、ダイレクトソーシングを導入している企業はまだ10%にも達していないと言われています。導入や実践している企業が少ないからこそ、他社との差別化を図るチャンスかもしれません。
ダイレクトソーシングを導入するにあたって
ダイレクトソーシングを行うと決めた後は、サービスの中から転職希望者や自社に合った人材を抽出して母集団形成のためのスカウト送信を行います。
デメリットとしてスカウトを送る工数が掛かるので、極力自社の中で仕組みを作り、効率的にアクションを行っていくことが重要です。あらかじめターゲット選定する際には、採用チームや募集を行う部署が連携をし、採用候補になり得るターゲットの優先順位を決める必要が出てきます。
ターゲット選定は以下の流れで進めていくことをお勧めします。
《Point①》
採用するポジション要件を満たしている対象者のレジュメを抽出
《Point②》
自社内でのキックオフミーティングを行い、候補者の優先順位付けを行う
《Point③》
優先順位に応じて行うアクションとスケジュールを決める
《Point④》
スカウトの送信後、関係者で進捗を追えるように情報を可視化する
※ダイレクトソーシングはただスカウトを送るだけではなく、対象の条件変更や文面・訴求ポイントの見直しなど、長期的なスパンで運営を行う必要があります。そのため、ミーティングを定期的に実施できるとベストです。
それ以外に重要になってくるのは、弊社でも文面を作成する時に重視しているのですが、「タイプ(人物特性)」までイメージをすることです。
仮に求めるスキルを保有している人が何人いたとしても、人によって置かれている環境や転職理由、魅力に感じるポイントは様々です。スカウトを送信するということにおいて、自社の魅力や強みをタイプ(人物特性)まで明確にした上で文章校正を行うと、訴求効果の高い内容にまとめられます。ミーティングの際にはスキルだけではなくタイプまでしっかり落とし込んでペルソナ設計を行い、ターゲットを決めていくようにしましょう。
応募にちゃんと繋がるスカウトの考え方
ダイレクトソーシングにおけるスカウトメールは企業からのラブレターです。「自分がこの企業に必要とされている」「自分のことをちゃんと理解した上で送ってくれている」と求職者に感じてもらうことがとても大事です。
送信相手をイメージするため、もし募集をするポジションで活躍している人やイメージと当てはまる方がいた場合には、ロールモデルを設定することを推奨します。
「こういう人を採用したい!」というロールモデルのイメージが決まったら、その次に考えることがスカウトに記載するメッセージの設計(TM設計)です。
※TM設計(ターゲット、メッセージの設計。どこにいる、誰に、何を、伝えるか?という観点です)
スカウトを送信する際に主に伝えることは下記の4点です。
①あなたに送信した理由
〇〇なスキルをお持ちの方、業界でこんな経験をしているなど、ちゃんとその方に当てはまる内容で送信をすることが大事です。②募集を行っているポジション
①で送った内容に加え、そんなあなただからこそ、このポジションで活躍してほしい(または活躍出来る)と後押しを行うことが大事です。③会社の魅力
ここでは先程設定をしたTM設計に基づき、社風や雰囲気、一緒に仕事をする仲間の雰囲気を伝ええられると、より会社のことをイメージ出来るとされています。④仕事の魅力
仕事を通じて得られるやりがいや楽しさなど、その方に合わせた訴求を行うことが重要です。これらは基本的なスカウト文面の作り方ではありますが、自社で伝えたいことなどがあれば、それを盛り込むのも良いと思います。
大事なことは欲しいターゲットを明確にし、上記の理由やアピールポイントを自社内で共通認識を持つということです。例えば面接をする人によってアピールポイントや伝え方が違った場合、求職者に迷いを生んでしまうためです。
とはいえ自社の魅力だけを打ち出すのではなく、相手に合わせた形式で文章を作った方がより効果的なスカウトになります。
スカウトで重視するポイントについて
求職者には一定数のスカウトが他社から送られてきているということも踏まえ、自社のスカウトを読んでもらうということを意識する必要があります。
スカウトの件名、文章の書きだし、本文を通じて、最終的にはアクションに繋げていくということがなにより大事です。こちらについても解説していきます。
◆ 件名について
先程もお伝えした通り、まずスカウトを開いていただくことから全てが始まりますので、件名が最も大事なパートです。開いてもらえなければ応募者ゼロという悲しい結果に繋がってしまいます。
まずメールを開いてもらうコツは、件名に限定的な情報や、簡潔に魅力が伝わる情報をしっかり書くことです。
例えば【あなたに是非お伝えしたい限定募集のポジションです】【面接確約でのご案内】など、誰でも良いという募集ではなく、あなたに向けて送っているという特別感を伝えることが大事です。また、【○○業界で○○の経験があるあなたへ】などの表現もよく使われています。
◆ 書き出しについて
いざスカウトを開いてもらえた場合に、次につながるのが文面の書き出しです。ここは求職者と最初のコミュニケーションを図る役割があります。特に件名で特別感を出した場合には、自分にスカウトが来た理由を知りたいという求職者が多いです。
特に自社が欲しいと思う人材は多くの企業からスカウトが届いているため、自分を求めているという理由が分かれば、応募意欲を高めることが出来ます。
例えばですが、こういうスキルをお持ちの方であれば弊社のこんなポジションで活躍が出来ると思ったので、スカウトを送りました。等、まずはスカウト送信に対しての納得感を醸成し、本文に繋げていく必要があります。
※少し工数はかかってしまいますが、スカウトの1通1通に、その方のレジュメで書いてあることを少しでも添えることで、求職者から見た時に「自分のことをよく見ている」「知ってくれている」という印象付けが出来ます。
◆ 本文について
件名で開いてもらい、書き出しで納得感を得た後は、本文でしっかりを応募動機の形成をしていくことが大事です。ここで大事なことは先程作ったTM設計に基づいて、何を本文で伝えるかを相手の立場になって作成することです。
求職者のレジュメには転職で実現したいことや転職理由が書かれているケースが多いので、そこは必ずチェックするようにしましょう。
例えば現職で残業が多く、効率よく業務が出来る環境を求めている人に対して、会社のメンバーはみんな明るいです!と言っても応募動機の形成には繋がりづらいですよね。
「これまでのマネジメント経験を活かしたい」とあれば部署の構成や年次の浅いメンバーが多いなど、スキルを発揮出来るような環境面での訴求になりますし、 「子どもを育てている」とあれば、時短勤務や有給の取りやすさなどを伝えることで、求職者が求めていることに対しての魅力付けをすることが出来ます。
◆ アクションに繋げていくためには
スカウトをお送りした求職者に対しては、明確なお願いをしておくことが重要です。 【面接にお越しいただきたい】【オンラインで面談を行いませんか?】など、基本的には案内をされると思いますが、【応募をお待ちしております】などのような定型文ではなく、しっかりと今後進んでほしいアクション書くと応募に繋がりやすいです。
また、【○○月○○日までに返事をください】などの時間切りをすることも有効です。 求職者も選考に進むまでのタイムスケジュールを意識することが出来ますし、企業側としても仮に返信が来なかった場合、次のアクションを見立てやすくするためです。(例えば、スカウトを再送信する、優先順位が次のターゲットにスカウトを送信する等)
場合によっては【一度、情報交換でもいかがでしょうか】と選考に対しての敷居を下げてあげるというのも有効な手段の1つです。(カジュアル面談などと呼ばれることもあります。)
また、文面は長ければ長いほど良いわけではなく、相手に合わせて訴求点を簡潔にまとめ、読みやすさを意識することが重要です。基本のベース文面を作成し、求職者ごとに合わせてカスタム出来るようにしておくと、自社内での作業効率を上げることも可能になります。
応募後の選考スキームについて
◆ 選考のスピード感
いざ「応募があった!」となると重要になってくるのが応募者対応のスピード感になります。
採用手法が多様化する中、求職者は基本的に複数の企業を併願しているということと、自社が欲しい人材は他社も欲しいと思っていることが前提です。
そのため、求職者アクションがあった時の面接案内、合否判定連絡、次回の選考案内など、採用チームだけではなく採用する部署の関係者も含めてスピード感を持って取り組んでいくことが大事です。
応募があってからの選考案内や、面接後の合否判定、次回の選考案内については、理想のアクションスピードは当日または翌日午前中です。なぜここまでのスピード感が必要となるかというと、最初に内定が出た企業に入社をする確率は58%と言われているからです。自社で内定を出す前に、他社で内定を出されてしまうという可能性を少しでも低くしていきましょう。
今までの採用スピードと違い過ぎるというお話をいただくこともありますが、自社で出来る範囲内で最大限のスピード感で進められるようにしておく(該当部署との連携やスケジュール感の共有)とスムーズです。
◆ 社内体制の強化
ダイレクトソーシングのデメリットにも本記事で少し触れてきましたが、既存の業務を抱えながらスカウト送信といわれても、時間やノウハウの観点で中々難しいのが現実です。そのため、ダイレクトソーシングではTalent Acquisition(タレントアクイジション)担当という人材獲得を主としたリクルーターの重要性が高まっています。
採用活動は人事が行うものというイメージが強いですが、ダイレクトソーシングにおいては先程少し触れた、定例ミーティングに参加するメンバーも含めて社内でプロジェクト化してしまうのも有効な手段です。
これはダイレクトソーシングで営業職を募集する際に、人事、営業責任者、営業メンバーでプロジェクトを組み、採用成功に向けての役割を分業化するというものです。
◆人事
→定例ミーティングの進行、スカウト文面の作成及び送信、求職者との日程調整全般
◆営業部長
→書類選考、面接対応及び結果の報告
◆営業メンバー(リクルーター)
→営業部長のスケジュール調整、問い合わせの初期対応(営業に関する質問等)、カジュアル面談を行う場合の参加
まとめ
今回の記事はいかがでしたでしょうか。
採用手法が多様化する中で、ダイレクトソーシングは今後欠かせない採用手法の一つです。日本ではこれから導入が進んでいくと予想されますが、少しでも新しい手法をスムーズに取り入れていただくキッカケとなれば幸いです。
「ダイレクトソーシングに興味がある」「もっと詳しくサービスについて知りたい」などございましたら、以下よりお気軽にお問い合わせください。ご相談はすべて無料で行っております。
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編集・執筆/株式会社アクシアエージェンシー HRコンサルティング事業部
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