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すぐに実行できる!採用コスト削減に必要な3つのポイントとは?
今回のテーマは新型コロナウィルス拡大により多くの企業が打撃を受けている中、今まで以上に必要性が高まっている採用コストの削減についてです。採用環境はコロナ拡大前後で大きく変わり求人倍率は大幅に低下。採用マーケットは、売り手市場から買い手市場に変化しました。今まで人手不足が叫ばれていた市場は急激に人が余ってしまう状況となり、今までと同じ採用戦略・手法では採用コストを無駄にかけることにもなりかねません。また、最近では現場主導で採用予算を持っていた企業もトータルの採用コストを削減する為、本社に予算を集約して戦略的かつ計画的に募集をする動きも出てきています。採用コスト削減の為に改めて採用戦略・計画を立てるお客様に向けて、求人広告掲載を利用してのアルバイト・パート採用におけるコスト削減に必要な3つのポイントをご紹介します。
■採用コスト削減に必要な3つのポイント(アルバイト・パート採用×求人広告編)
1.採用フローを分解して課題を特定する。
2.課題に対する効果的な打ち手を実施する。
3.買い手市場で重視するべきポイントを押さえる。
本格的に採用コストの削減に取り組めていないという状況であれば上記3つのポイントを押さえながらPDCAを回すことで採用コストを削減することが可能です。
それぞれ詳しく解説していきますので自社で取り組めていない部分があれば、ぜひ参考にしてください。
1.採用フローを分解して課題を特定する。
採用コストを削減する上で一番重要なポイントは採用フローを分解することで、どこに課題があるのかを特定する事です。課題の特定ができなければ有効な打ち手の立案・実行は出来ませんが、採用フローの全体像を捉えずに細部に目が行ってしまうケースもあります。
まずは採用フローの全体を見て採用コストの削減に向けての課題を明確にする必要があります。
■一般的な採用フロー
①採用計画・戦略の立案 ②母集団形成 ③応募者対応 ④面接実施 ⑤採用・定着
このように分解して、①の採用計画・戦略の立案であれば「採用計画は明確か?」「戦略は目標達成できるものか?」③の応募者対応であれば「応募からの面接率が低くないか?」など、それぞれに課題がないか検証していきます。
母集団形成から採用・定着までについては下記のように定量的に分析することで課題が明確になります。
2.課題に対する効果的な打ち手を実施する。
課題を特定した後は打ち手の立案と実行になりますが、複数の課題があがった場合には「コスト削減のインパクト」「実行のスピード」「実現可能性」を考慮し、解決すべき課題の優先順位を決める必要があります。下記に採用フローごとの効果的な打ち手案を紹介しますが、各社状況は違うと思いますので、あくまで1例としてご覧ください。
①採用計画・戦略の立案
採用人数が多い場合には年間の採用計画を基にそれに合わせた予算を確保すること、戦略を立案することが必要です。採用計画・戦略が明確になっていない場合、まずはここから着手する必要があります。在籍するアルバイト・パートの方が学生や主婦が中心であれば、退職する時期はある程度決まっているので、そのタイミングを考慮した採用計画の立案、目標の採用人数と採用単価に見合った予算の確保が必要です。また、採用環境は買い手市場に変わったこと、オウンドメディアリクルーティングを中心に多くの採用手法が台頭してきたことを踏まえれば採用戦略を抜本的に見直すには良いタイミングです。
複数の求人メディア・サービスを展開する代理店や採用コンサルティング会社に相談し、自社に合ったベストな戦略を立案していきましょう。
②母集団形成
まずは採用計画を達成するために必要な応募者の数を採用予定人数から逆算し、予算に応じた応募単価や面接単価、採用単価の目標を設定します。過去の実績(募集案件×メディア毎)と目標を比較し、案件ごとに各メディア評価することで最適な求人広告を展開することが可能になり、採用コストを削減することができます。一方で、今では求人広告の種類も増え、既存の手法にとらわれていては採用コストを大きく削減していくことはできません。タウンワーク、バイトル、マイナビバイトなどの主要なメディアはもちろん、効果が非常に上がっているインディード他、求人の検索エンジン、採用HP・WEB広告・動画等を利用してのオウンドメディアリクルーティング、地方の募集であれば地元採用に適したメディア選定など、一つのメディアにとらわれずに多くの手法の中から最適な手法を選択する必要があります。
また、以前より応募者を獲得しやすい状況になっていますので各メディアのプランの再検討(サイズダウン、長期プラン利用)や、インディードを中心とした検索エンジンのクリック単価の引き下げも効果的な打ち手の一つになります。
③応募者対応
母集団形成の次の採用フローは応募者対応になります。多くの応募者を獲得しても面接に繋がらなければ意味がありません。面接設定率を上げる重要なポイントは「スピード」「ショートメール」「リマインド」です。それぞれについて簡単に解説していきます。
「スピード」
アルバイト・パート領域の応募者は一度に複数の募集広告に応募しています。その為、対応が遅いと他の企業・お店との面接が進み応募者自身が対応の遅い会社への興味を失い、連絡が取れなくなってしまうこともあります。応募者が面接できるスケジュールが空いているうちにスピード対応をして「お互いにスケジュールが合わずに面接できない」ということを無くしましょう。社員希望者と違い、アルバイト・パート希望の方はスグに働きたいという方が多いのが特徴です。スピーディーに対応するだけで自社が選ばれる可能性は飛躍的に高まります。
「ショートメール」
応募後の対応は電話、メール、最近ではLINEでの対応など連絡手段は増えてきていますが、応募者と連絡を取る際に効果的な手段はショートメールです。電話による対応だと、どうしても担当者と行き違いになるケースが多くお互いにストレスがかかってしまいます。メールの場合、個人のアドレスにはショッピング、各種予約、メルマガなど様々な情報があふれており、メールを見落としてしまうこともあります。ショートメールであれば送られてくる数は少なく、基本的には携帯画面にポップアップされるため見落とされることはほぼありません。自動で面接スケジュールを決定する応募者管理システムを入れていない場合にはショートメールを上手く活用することで面接設定率を改善することが可能です。
「リマインド」
面接日程を再確認するために応募者へ前日または当日にリマインドの連絡を入れることで面接のキャンセル率を下げることができます。また、このような丁寧な対応はリマインドとしての機能だけでなく、応募者から会社へのイメージを良くする効果もあります。電話連絡が繋がらない場合、前述のショートメールで案内を送ると良いでしょう。
とはいえ上記対応をしていくには現場の負荷も大きくなります。
応募者対応に追われ現場の売上が下がってしまっては本末転倒ですので年間通して多くの採用が必要な場合には受付と面接日程の調整業務をアウトソーシングすることや、対応負荷を軽減できる応募管理システムの導入を視野に入れる必要があるでしょう。
④面接実施
応募者対応の次のフローが面接の実施になります。アルバイト・パートの面接で考えなければいけないのは現場の店長や責任者が面接する機会が多いということです。
各現場に面接を任せることでシフトや人材タイプのマッチング率が高まるというメリットもありますが、下記3つの観点で注意が必要です。
a)面接に時間をとられ過ぎて売上棄損していないか?
b)採用基準は明確か? ※属人的な判断になっていないか?
c)面接スキルに問題はないか?
現場の面接はブラックボックスになりやすいので、現場責任者が多忙の場合や面接からの採用率が著しく低い場合には改めて面接にかけている時間や面接内容を確認する必要があります。多くの面接担当者が面接トレーニングを受けずに選考を行っていますので面接スキルが低い場合には採用率が大きく下がってしまいます。また最近では、現場責任者の面接時間削減の為にすべて録画面接で対応するという企業も増えています。コロナ環境下であれば求職者に選ばれる手段にもなりますので、面接工数に課題を抱えている場合には導入を検討する必要があります。
⑤採用・定着
1人のアルバイト・パートの方が採用されて働き始めるまでに「戦略立案」「広告掲載」
「応募者対応」「面接実施」という非常に多くの工数が発生しています。そんな時間をかけて採用した方が短期間で退職してしまっては、それまでかけた時間がすべて無駄になってしまいます。厚生労働省の調査ではパートタイム労働者の年間離職率は25.5%となっており、業種に差はあるものの100人のアルバイト・パートスタッフがいれば、年間に平均25人ほど離職していることになります。
※引用元:厚生労働省 入職・離職の推移(平成29年)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/18-2/dl/kekka_gaiyo-01.pdf
平均の数値を大幅に上回る離職がある場合には、そこに手を打つことで採用コストを削減することができます。一方で定着率の改善に向けて打ち手を実施している企業は非常に少ないのではないでしょうか?定着率の改善には「離職者分析による現状把握」後、課題に合わせた打ち手を実行していく必要があります。また、実際で現場で何が起きているのか?コンディションはどうか?従業員は会社・職場に対してどう感じているか?などを把握するツールも多くあります。場合によってはそういった定着支援ツールを導入して離職を防ぐことも視野にいれましょう。
3.買い手市場で重視するべきポイントを押さえる。
今までご紹介した課題の特定と打ち手の実施で採用コストは削減していきますが、現在の買い手市場の中で特に重視するべき指標を3つご紹介します。
■「買い手市場で重視すべきポイント」
①有効応募数と有効応募単価を重視する。
買い手市場において重視しなければならないのは「応募数」「応募単価」ではなく、採用ターゲットからの応募(有効応募)の数と、その応募単価(有効応募単価)です。採用市場には仕事を探されている方が多数いますので基本的に募集広告を出せば多くの人が集まります。つまり何も手を打たなくても「応募数」は増え「応募単価」は下がるのです。
一方で「有効応募数」「有効応募単価」を見るとコロナ以前と変わっていないというケースも多くあります。採用可能性のある方の応募(有効応募)を重視せずに、応募数だけ見ていると、応募者対応の工数だけ無駄に増えてしまうということにもなりかねません。
②個別案件の人員・シフト充足を確認する。
全国に多くの募集案件がある場合、全体の数値(応募数/応募単価や採用数/採用単価)
だけを見ると、買い手市場になったコロナ以降で大きく改善されているはずです。一方で個別の案件のエリアや職種によっては人手不足が解消されておらず、「勤務シフトが埋まっていない」というケースも多々あります。全案件に適切な人員を配置することで売上向上にも寄与するはずです。買い手市場の今だからこそ、採用難の案件に対して手を打ちましょう。
③採用者の定着・活躍。
売り手市場ではいかに短期的に「応募者を集めるか」「採用充足させるか」に注力する必要があり、長期的な定着・活躍には目を向けることができなかった企業も多いと思います。
一方で企業の売上を伸ばすには、現場で働く方々のスキル・サービスレベルの向上はかかせません。アルバイト・パートスタッフといえど定着することで熟練度が増し、活躍する人材へと成長していきます。買い手市場の今だからこそ採用した方の定着・活躍に目を向けるべきではないでしょうか。
【まとめ】
改めてですが、採用コストを削減するためには
1.採用フローを分解して課題を特定する。
2.課題に対する効果的な打ち手を実施する。
3.買い手市場で重視するべきポイントを押さえる。
の3つのポイントが重要になります。
その中でもまずは採用フローを分解して課題を特定する必要があるでしょう。
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編集・執筆/株式会社アクシアエージェンシー WEBマーケティング推進室
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