ダイレクトリクルーティングとは?

ダイレクトリクルーティングとは、企業が求人広告や人材紹介会社を介さずに、自ら優秀な人材にアプローチする採用手法です。SNSやビジネスネットワーク、転職サイトのスカウト機能を活用し、候補者に直接コンタクトを取ることで、採用成功率を高めることができます。

近年、特に即戦力となる人材を求める企業において、この手法の導入が進んでいます。しかし、コストのかけ方によっては予算オーバーになってしまうことも。この記事では、ダイレクトリクルーティングの費用相場と、コストを抑えるためのポイントを解説します。

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ダイレクトリクルーティングの料金プラン

ダイレクトリクルーティングには、企業の採用ニーズに応じて複数の料金体系が存在します。主に以下の3つのプランがあります。

プラットフォーム利用料 定額プラン

このプランでは、転職サイトやSNSのスカウト機能を利用するための固定費を支払い、スカウトの送信や候補者検索を行います。

  • 料金相場
    年間100万〜500万円(利用プランやスカウト数により変動)
  • メリット
    一定額で利用できるため、予算管理がしやすい
  • デメリット
    成果が出なくても費用が発生する

成果報酬型

採用が成功した際にのみ費用が発生するプランです。初期コストを抑えられるため、スタートアップ企業や予算に制約のある企業に適しています。

  • 料金相場:採用者の年収の20%〜35%程度
  • メリット:採用が成功した場合のみ支払うため、無駄なコストがかからない
  • デメリット:1人あたりのコストが高額になりやすい

プラットフォーム利用料定額 + 成果報酬

固定の利用料を支払いながら、採用が成功した際に追加で成果報酬を支払うハイブリッド型のプランです。

  • 料金相場
    ・プラットフォーム利用料:年間100万〜300万円
    ・成果報酬:採用者の年収の10%〜20%
  • メリット
    スカウト機能を活用しながら、成功報酬型のメリットも享受できる
  • デメリット
    固定費と成果報酬の両方が発生するため、総コストが高くなる可能性がある

スカウト追加購入のオプション

多くのプラットフォームでは、基本プランとは別に「スカウトの追加購入」オプションが提供されています。

  • 追加スカウトの料金相場
    1通あたり500円〜2000円
  • メリット
    採用ターゲットに応じて柔軟にスカウト数を増やせる
  • デメリット
    無計画に購入するとコストが膨らむ可能性がある

ダイレクトリクルーティングの費用相場

ダイレクトリクルーティングにかかるコストは、使用するプラットフォームや採用人数、企業の戦略によって変動しますが、主に以下のような項目が費用に関わります。

新卒向けダイレクトリクルーティングの主要プラットフォームと費用相場

OfferBox(オファーボックス)

  • 学生が企業からのオファーを受け取る形式のスカウト型プラットフォーム。
  • 年間50万〜300万円(企業規模や利用プランによる)。

LabBase(理系学生特化)

  • 理系学生に特化したダイレクトリクルーティングプラットフォーム。
  • 年間100万〜500万円。

dodaキャンパス

  • 登録学生に対して企業が直接スカウトを送ることが可能。
  • 基本無料(成果報酬型プランあり、1名あたり30万〜50万円)。

ONE CAREER(ハイクラス新卒向け)

  • 企業ブランディングとスカウト機能を組み合わせたプラットフォーム。
  • 年間100万〜400万円。

中途向けダイレクトリクルーティングの主要プラットフォームと費用相場

LinkedIn Recruiter

  • グローバルなプロフェッショナル向けSNSを活用した採用。
  • 月額10万〜30万円(プランによる)。

ビズリーチ

  • ハイクラス・エグゼクティブ向けの転職プラットフォーム。
  • 年間100万〜500万円(スカウト通数による)。

Green

  • IT・Web業界向けの採用に特化。
  • 年間50万〜300万円(掲載型+スカウト機能)。

Wantedly

  • 企業のビジョンに共感した求職者とつながるためのプラットフォーム。
  • 月額10万〜50万円(ブランディング目的でも活用可能)。

doda ダイレクト

  • 多様な業種・職種に対応したスカウト型採用サービス。
  • 年間100万〜400万円。

コスト削減のコツ

ダイレクトリクルーティングのコストを抑えながら効果を最大化するためには、戦略的なアプローチが必要です。以下のポイントを押さえて、無駄なコストを削減しましょう。

適切なターゲット設定を行う

適切な候補者にアプローチしなければ、スカウト送信数が増加し、費用がかさむ原因となります。そのため、以下の点を明確にしましょう。

  • 求める人物像の明確化
    必要なスキル、経験、価値観を定義し、ピンポイントで候補者を選定する。
  • ペルソナ設定
    採用したい人物像を具体的に設計し、無駄なスカウト送信を防ぐ。
  • 適切なプラットフォームの選定
    業界や職種によって適した採用プラットフォームを活用することで、より効果的な採用活動が可能。

無料ツールやSNSを活用する

有料のスカウト機能を多用せず、無料で活用できるツールを使うことでコスト削減が可能です。

  • LinkedIn、Twitter(X)、Facebookの活用
    直接メッセージを送ることでスカウト費用を削減。
  • 業界フォーラムや専門コミュニティ
    候補者が集まる場で情報発信を行い、採用につなげる。
  • 自社採用ページの強化
    SEO対策を行い、求人ページへの流入を増やすことで、スカウトコストを削減。

採用管理ツール(ATS)を導入する

候補者情報をスプレッドシートで管理すると、手間がかかり非効率です。採用管理ツール(ATS)を活用すると、以下のメリットがあります。

  • スカウトの進捗管理が容易
    候補者の反応状況を可視化し、効率的にフォローアップが可能。
  • 面談スケジュールの自動化
    採用担当者の負担を軽減。
  • データ分析の活用
    採用プロセスの改善点を特定し、効果的なアプローチへと最適化。

内部リソースを活用する(リファラル採用)

社員からの紹介制度(リファラル採用)を強化することで、スカウト費用を抑えることができます。

  • 紹介報酬制度を導入
    成功報酬型のインセンティブを設定し、社員の積極的な推薦を促す。
  • 社内ネットワークの活用
    既存社員のつながりを活かし、適切な人材を発掘。
  • 紹介者のインセンティブを調整
    成果報酬制度を最適化し、リファラルの成功率を向上させる。

スカウトメールの質を向上させる

スカウトメールの開封率や返信率が低いと、多くのスカウトを送る必要があり、コスト増につながります。以下の点を改善することで、スカウトの効果を最大化できます。

  • 件名を工夫する
    「○○様の経験を活かせるポジションがあります」など、ターゲットに合わせた内容にする。
  • パーソナライズを徹底する
    候補者の経歴やスキルに基づいたオファー内容を記載し、テンプレート的な文章を避ける。
  • 簡潔かつ具体的に伝える
    長すぎるメッセージは読まれにくいため、要点を端的にまとめる。
  • スカウトの送信タイミングを最適化する
    曜日や時間帯を分析し、返信率の高いタイミングを狙う。

採用プロセスの効率化

候補者の選考スピードを上げることで、機会損失を防ぎ、採用コストを削減できます。

  • 面接回数を最適化
    必要以上に面接を重ねると候補者が離脱しやすくなるため、効率的な選考プロセスを構築する。
  • 即時フィードバックを実施
    候補者の意向を早期に把握し、競争力を高める。
  • オンライン面接の活用
    遠方の候補者にも柔軟に対応し、面接コストを削減。

長期的なブランディング戦略を立てる

企業の魅力を発信することで、求職者が自ら応募してくれる環境を作り、スカウトコストを削減できます。

  • 自社ブログやSNSで情報発信
    社内の雰囲気や社員の声を発信し、求職者の関心を引く。
  • キャリアイベントやウェビナーを開催
    企業の魅力を直接伝える場を設け、エンゲージメントを高める。
  • 社員インタビューを活用
    既存社員のキャリアパスを紹介し、企業文化をアピール。

AIスカウトの導入で返信率改善と工数削減を実現

ダイレクトリクルーティングの返信率向上には、AIを活用したスカウト戦略が有効です。従来のスカウトメールでは、画一的なメッセージが送られがちで、候補者の関心を引きにくいケースが多々あります。しかし、AIスカウトを導入することで、個別最適化されたメッセージを自動生成し、返信率を大幅に向上させることが可能です。

AIスカウトの仕組み

AIスカウトは、以下の要素を活用して、求職者一人ひとりに合わせたスカウトメールを作成します。

  • 求職者の職務経歴書・スキルセットの解析
    AIが求職者のレジュメを読み取り、適したポジションとマッチング。
  • 求人情報との照合
    企業側が登録した求人データと求職者のスキルを比較し、最適な候補を選定。
  • カスタマイズされたスカウト文の生成
    AIが求職者の経験・スキルに基づき、パーソナライズされたメッセージを自動生成。

AIスカウトのメリット

AIスカウトを活用することで、以下のようなメリットが得られます。

返信率の向上

手動で作成されたテンプレートメールに比べ、AIが生成したカスタマイズメッセージの方が開封率・返信率ともに高くなります。例えば、以下のような工夫が可能です。

  • 件名の最適化
    求職者の興味を引くキーワードを自動挿入し、開封率を向上。
  • スカウト文のパーソナライズ
    求職者のキャリアに基づいた具体的な提案を記載。
  • トーンの調整
    業界や職種に適した文体を自動選択。

スカウト工数の削減

従来の手動スカウトでは、採用担当者が一件ずつスカウト文を作成し、送信していました。しかし、AIを導入することで、数百~数千件のスカウトを短時間で送信できるため、工数が大幅に削減されます。

A/Bテストによる最適化

AIスカウトでは、送信したスカウトの開封率や返信率を自動的に分析し、最も効果的なスカウト文を選定します。例えば、異なる文面をテストし、どの文面が最も反応を得られるかを分析することで、継続的に精度を向上させることが可能です。

実績事例

実際の返信率向上事例

  • 企業:人材サービス系企業(従業員数200名程度)
  • 募集職種:営業職
  • 結果:AIスカウトの活用により、従来の4.2%から8.3%へ返信率が約2倍に増加
AIスカウト送信サービス『AI Insight Lab』

AIでスカウトの開封率・返信率を最大化

求人情報と求職者レジュメを掛け合わせ、AIが最適なスカウト文面を自動生成。対象者ごとのカスタマイズにより「自分宛」と感じさせ、開封率・返信率が飛躍的に向上。dodaやGreen、リクナビなど主要データベースに対応し、あらゆる採用戦略に柔軟に活用可能です。

料金

個別スカウト100通あたり10万円~

まとめ

ダイレクトリクルーティングは、適切な戦略を立てることで、高額な人材紹介費用をかけずに優秀な人材を採用できる手法です。しかし、効果的に運用しなければ、スカウトコストがかさみ、期待した成果が得られないこともあります。そのため、以下のポイントを押さえた採用活動が重要になります。

  • ターゲットの明確化とプラットフォームの適切な選定
    求める人材像を明確にし、適切なプラットフォームを活用することで無駄なスカウトを削減。
  • 無料ツールやSNSを活用してコストを抑える
    LinkedInやTwitterなどのSNSを活用し、直接コンタクトを取ることでスカウト費用を抑える。
  • 採用管理ツール(ATS)を導入してプロセスを効率化
    スカウトの管理をデジタル化し、効率的な進捗管理やデータ分析を行うことで、無駄なコストを削減。
  • リファラル採用を強化し、低コストでの採用を実現
    社員の人脈を活用し、成功報酬制度を取り入れることで、ダイレクトリクルーティングのコストをさらに抑える。
  • スカウトメールの質を向上させ、返信率を高める
    個別最適化されたメッセージを送ることで、開封率・返信率を向上し、少ないスカウト数で成果を出す。
  • 選考プロセスを最適化し、候補者の離脱を防ぐ
    スムーズな選考フローを設計し、スピーディーなフィードバックを行うことで、内定辞退を減らす。
  • 企業ブランディングを強化し、自然応募を増やす
    自社の魅力を発信し、求職者からの応募を増やすことで、スカウト費用を削減。

これらの施策を組み合わせることで、ダイレクトリクルーティングの効果を最大化しながら、コストを最適化することが可能です。競争の激しい採用市場において、効率的な採用活動を進めるために、戦略的なアプローチを取り入れましょう。

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「DMを送ってもぜんぜん返信がこない」
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監修者情報

株式会社アクシアエージェンシー
ビジネスソリューションユニット ユニット長 / マーケティング事業部 事業部長

神津秀明

人材業界における20年の経験を持つ採用コンサルタントとして、大手企業の採用課題解決(新卒採用、中途採用、アルバイト採用、派遣採用)に数多く取り組んできました。特にIndeedを活用した採用マーケティング領域の事業責任者として、Indeedの運用ノウハウと採用WEBマーケティングの知見を生かし、多様な企業の採用活動を支援しています。
採用ブランディング、採用力向上、ダイレクトソーシング、SNSマーケティングなど、採用活動を多角的にサポート。Indeed広告の効果的な活用方法や運用改善を通じて、企業の採用成功を実現するための実践的なノウハウを提供しています。採用におけるデジタルマーケティング戦略の策定と実行において、企業の課題解決と目標達成をサポートするエキスパートです。