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2024.3.1.Fri

       

CXO・エグゼクティブ(上級管理職・幹部)として転職するには?



近年、日本でもCEOやCOOといった役職をもうける企業が増えつつあります。
時代の急速な変化に伴い、企業経営も複雑化・加速化しており、 経営と執行を分けることでそれぞれの役割に集中できるメリットがあります。

今回の記事では、自身のキャリアを考えるうえで、CXO・エグゼクティブ(上級管理職・幹部)として転職する際の、特徴や傾向、ポイントなどについてご紹介します。

CXO(Chief X Officer)とは


CXOとは、「Chief X Officer」のことで、Xの部分に役割や業務の名称が入り、その業務における最高責任者を指す言葉です。

・COO(Chief Operating Officer):最高執行責任者
・CFO(Chief Financial Officer):最高財務責任者
・CTO(Chief Technical Officer):最高技術責任者
・CMO(Chief Marketing Officer):最高マーケティング責任者


など、各事業の役割に応じてさまざまな名称があり、それらを総称して「CXO」と呼ばれています。
権限や責任範囲に関して法律で定められているわけではなく、その組織での役割を示すものとして企業が自主的に使用している呼称であるため、定義や業務内容は企業により異なります。

よく執行役員と対比されますが、執行役員が事業統括・運営観点の役職であるのに対し、CXOは経営幹部であるため、経営と事業統括の両方の視点が必要です。
経営と執行を分けることにより、経営判断と事業執行スピードの向上が図れるという点や、対象業務範囲の責任者が明確になることで指揮系統の強化につながる点からCXOを導入する企業が増えてきています。


CxOやエグゼクティブなど、経営層の採用ニーズ


「CxO」や「エグゼクティブ」への転職を目指す場合、どのようなチャンスがあるのでしょうか。昨今よく見られる採用ニーズをご紹介します。

1.企業ステージの変化に伴うニーズ


スタートアップやベンチャー企業が成長を遂げ、IPO(新規株式公開)への準備にとりかかるフェーズでは、「CFO(最高財務責任者)」をはじめ、組織体制の整備を担うCxOのニーズが発生します。例えば、監査法人でのパートナー経験者をCFOとして採用したり、金融機関での情報システム部長経験者をCISO(Chief Information Security Officer=最高情報セキュリティ責任者)として採用したりする事例があります。

もちろん、IPO準備に伴うニーズだけに限りません。あるスタートアップは、売上拡大を図る際に、従来の直販だけでなくパートナーセールスの強化を目指し、パートナーセールスの分野で実績を持つ方を、CRO(Chief Revenue Officer=最高収益責任者)として採用したという事例もあります。

一方、老舗企業が「事業再生」「第二創業」に向かう際、事業変革を担う経営ボードを採用するケースもあります。ある中小規模の老舗印刷会社では、デジタル化を推進するため、電子書籍ビジネスの経験者をCDO(Chief Digital Officer=最高デジタル責任者)として迎えた事例があります。このように、企業が新たな成長ステージに移行する際、CxOのニーズが生まれやすいといえます。


2.事業承継に伴うニーズ


事業承継時期を迎えた企業では、新たな経営ボードを採用するケースが多数あります。そのパターンは複数あります。

一つは、社長が引退して子息などに事業承継するにあたり、経営陣も入れ替えるパターンです。次世代社長のパートナーとして、足りていない専門知識・スキルを補えるCxOの採用を行います。

もう一つは、承継者がいない企業を投資ファンドが買収し、ファンドが社長やCFOを採用して投資先企業に送り出すパターンです。

近年、地方企業でも事業承継に伴う経営幹部の採用事例が増えています。地方には経営幹部候補となる人材が少ないため、首都圏で経営やマネジメントの経験を積んだ人材が、地方企業の経営幹部としてIターン転職や単身赴任をするケースが多数見られます。「CxO」や「エグゼクティブ」への転職を目指すなら、地方企業にも目を向けてみると、チャンスが広がるでしょう。


CxOやエグゼクティブ転職の特徴・傾向


求人数が多い訳ではない

取締役、執行役員、CxOなどを担うエグゼクティブのポジションは企業でも数名です。そのためエグゼクティブの採用が以前よりは活況とはいうものの、マネージャークラスの求人などと比較すると圧倒的に少ないです。特に成長著しいスタートアップのCxO、年収数千万円の上場会社役員などの募集には応募が殺到する構図となるでしょう。そのような事情の中、エグゼクティブの転職活動は中長期的なことになるケースが多く、そのような視点で情報収集などを進めていくと良いでしょう。


水面下での募集となるケースが多い

転職サイトなどに情報を公開の上でエグゼクティブの採用をするケースがない訳ではありませんが、多くの場合、エグゼクティブの採用は戦略にも直結する内容にもなるため、競合他社情報を非公開の上、ヘッドハンティング会社、転職エージェントなどを活用して募集を進めるケースが多いです。CxOをはじめとしたエグゼクティブへのキャリアを踏んでいきたいとお考えの方は、エグゼクティブ領域の転職に長けた転職エージェントの方などと日頃より情報交換などをされる習慣があると良いかもしれません。


選考に時間を要することが多い

エグゼクティブの採用は会社に大きな影響を与えます。合わない方を採用してしまった場合、会社が混乱に陥り、経営危機を招いてしまうというリスクも孕んでいます。そのため、採用する企業側としてはかなり慎重に選考を進める流れになることが多く、時には会食などの場を通じてお互いの相性を図るといったシーンもあるでしょう。選考に臨む際には企業はそのような心理であることを理解の上で進めていくと良いでしょう。


CXO・エグゼクティブを目指すには


実際に自身のキャリアを考える上でCxOや経営層を目指すことにした場合、どのようなものが必要になるのかについて考えてみたいと思います。

CxOはどの役割であっても経営者そのものであり、その会社の経営や事業推進、企業価値の向上に責任を負っています。そのため、企業経営に関する知識や理解、自社の組織や事業に関する理解、株主や投資家とのコミュニケーション能力といった経営者として必要な能力は必ず求められることになります。
CxOやエグゼクティブを目指しているのであれば、その実現に近づくための経験を現職で積んでおきましょう。

・より大きな裁量権を持って組織マネジメントを行う
・新しい事業を生み出し、育てる経験を積む
・「改善」「変革」のプロジェクトをリードする経験を積む

それに加え、それぞれの職責を全うできるような高い専門性を身につける必要がある為、キャリアプランとしてCxOを目指される方は、自身の専門領域をいっそう高めつつ、そのうえで経営者として必要になる能力を身につける努力もしていただく必要があるでしょう。

大手企業では、裁量権を持ったマネジメントポジションに就くのは難しいかもしれませんが、例えば「子会社出向」を申し出るなどすれば、機会を得られるかもしれません。「現職の会社にそんなチャンスはない」と諦めず、チャレンジする道を模索してみてはいかがでしょうか。

新規事業プロジェクトの立ち上げまでは叶わないとしても、現在の業務の課題を探し、改善・変革の取り組みを提案することから始めるという方法もあります。主体的にアクションを起こして成果を挙げる ことができれば、そのキャリアは将来のポジションアップにつながるでしょう。


CXOやエグゼクティブ転職で重要な転職エージェントとの付き合い方


CXOやエグゼクティブの転職には転職エージェントとの関係が欠かせないことを記載しましたが、転職エージェント選び、関係構築がうまくいかないと情報収集や選考で躓きかねません。

ハイキャリア転職を実現するためには、現職でのスキルや経験をアピールし、転職先に高く評価してもらうことが必要不可欠です。自身の評価を正しく理解し、企業が求める人材を理解するのは難しいため、CXOやエグゼクティブ転職を実現したい方には、そうしたハイキャリア転職に特化した転職エージェントの利用がおすすめです。

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編集・執筆/株式会社アクシアエージェンシー HRコンサルティング事業部

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